文教建設経済委員会視察報告 | 天野正孝オフィシャルブログ「頑張ろう!日本!!」Powered by Ameba

文教建設経済委員会視察報告

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遅くなって済みませんでした。8月2日~4日の文教建設経済委員会視察の報告書を作りましたので報告いたします。

8月2日~8月4日 文教建設経済委員会行政視察報告

9番 天 野 正 孝
(玉野市)8月2日
● 視察テーマ
学校給食アレルギー対策情報メールマガジン及び地産地消について
● 調査内容
(学校給食アレルギー対策情報メールマガジンについて)
学校給食アレルギー対策情報メールマガジンを平成19年より送信している。
現在、携帯電話56通、パソコン45通配信しているが、当初市のホームページにのせていたアレルギー対策表の掲載は業者からの依頼により中止し、希望する父兄に、一か月分のアレルギー対策表を文書で手渡し、変更部分について、求めがあればメール発信している。
また、リアルタイムのアレルギー情報を提供することを目的としているが、栄養士が不在のときは、リアルタイムでの情報提供ができない時もある。
また、配信時間が、センターの終業時間以降のため、問いあわせ対応のため、栄養士が残業をしている実態がある。
(地産地消の取り組みについて)
学校給食への地場産品の使用は、食材加工に関して財団法人岡山県学校給食会、市内農産物の確保については有限会社みどりの館みやまへの委託により実施している。
平成21年度は食育委託料として200万円予算計上。
献立は、地場産品の生産状況を考慮して作成しており、今後、生産者等と連携して安定使用できる体制作りを検討している。尚、地場産品の活用状況調査期間(年2回)は地場産品を優先利用するようにしている。

● 藤枝市に生かせる点
1.メールマガジン作成方法
2.ホームページとメールマガジンのリンク
3.生産者が直接調理場に食材を納品している点

● 感想
藤枝市の場合は、各小学校で2月の小学校入学説明会の際にアレルギー症状の有無や程度、原因食材の聞き取りを行い、入学後に個別の相談を保護者・養護教諭・学級担任の間で行っているが、アレルギー対応の必要な家庭に使用食品の一覧表をもらっても、中々活用できない状況にあるため、是非、玉野市のようにリアルタイムに近いメールマガジンの発行を考えてもらいたいと強く感じました。

(倉敷市)8月3日

● 視察テーマ
観光都市「くらしき」の復活を目指して~滞在型観光推進に向けた感動体験のまち「くらしき」づくり

● 調査
倉敷市はもともと大原美術館をはじめ歴史や文化に関わる施設を有し、年間1千万人近い観光客が訪問していたが、平成10年のチボリ公園開園をピークに減少傾向が続いてきた。
また、イメージ先行型の観光地で、リピーターの評価が未来訪者の評価に比べ低いという課題も抱えていた。
さらに、来訪者の滞在時間が短く、飲食やみやげ物の購入で消費する金額も少なくなってきた。併せて、観光関連事業者の連帯感が希薄であり、観光マーケテイングデータの不足も指摘されてきたため、全市を上げてもう一度観光振興を推進するため平成16年に居心地の良い観光地づくりのためのハードソフト面の整備・観光客誘致につながる商品開発・市に来訪する方々へのきめこまかな情報提供の仕組みづくり・市の魅力を知ってもらう誘致宣伝活動・旅行会社の商品造成や販売促進を図るための処施策の展開の5つの分類による旅行アクションプランを策定し観光地としての復活を図ってきた。

● 藤枝市に生かせる点
1.歴史や自然環境を旅行商品としてブランド化している点。
2.観光業者のみならず市民も巻き込んでホスピタリテイの向上を図る取り組みを実施している点。
3.観光による市の活性化を目指している点。

● 感想
藤枝市も、東海道21番目の岡部宿、同22番目の藤枝宿とその沿道に多くの歴史文化のある史跡や寺社を有しているが、商店街再活性の手段ともなる観光への取り組みが不十分であると思います。もともと知名度のある倉敷でさえこれだけの努力をしているならば、藤枝市としてはより以上の全市を挙げた取り組みが必要であると痛感しました。ましてや、平成23年度NHK大河ドラマが「江~姫たちの戦国~」に決定しましたので、田中城蹟を中心に今こそ観光商品の開発に努力すべきときだと思いました。

(武雄市)8月4日
● 視察テーマ
佐賀県武雄市の元気再生事業
~ハーブ・レモングラスの香りと登り窯の炎でもてなす農業・商業連携による観光推進事業

● 調査
武雄市は平成18年3月に1市2町が合併して誕生した市で、地域自体はもともと出湯と陶器の地域として栄えてきた。市街地は盆地を中心にひろがっている。旧来から山間地に囲まれているため農作物への鳥獣被害も大きく、特に猪による被害が甚大で、また、近年の茶の販売価格の低迷により、起爆剤として武雄市の新たな特産品を探していた時、猪の被害にあわず温暖化にも対応できる農作物としてイネ科ハーブのレモングラスに出会い、経済産業省の補助事業「農業・商業連携による観光推進事業」(補助率100%、総費用1700万円)を活用し、特産品としての商品流通を目指して3年前から中山間地の棚田で栽培を開始した。さらに、猟友会の協力による猪駆除(一頭あたり5千円の補助金支払)により派生する猪肉の商品化も実施している。こうした動きがマスコミに取り上げられ、農商工連携88選にも選ばれ、首都圏への武雄市の特産物販売ルートが出来やすくなった。
ただ、レモングラスはハーブテイとしての特産品化を図った際、茶農家からの反発が強かったため、農協の流通とは別に新しい販路を造らなければならなかった点については、苦労があった。
レモングラスは成分に油分も含んでいるため陶器の釉薬としても活用している。

● 藤枝市に生かせる点
1.特産品を新たに作り出しブランド化した点。
2.市の組織にも特産品課等の専門部署を設置している点。
3.本来害獣である猪の肉を特産品化した逆転の発想。

● 感想
藤枝市でも、ミシマサイコを始め新たな農作物の開発を進めているが、ブランド化するような農作物の開発にまではいたっていないと思います。さらに、猪どころか防虫効果もあるレモングラスのような農作物を植栽することによって、鳥獣防護柵や防虫対策も要らなくなるという一石二鳥を狙える事業展開を考え出す発想は、武雄市に見習わなければなりません。
猪の肉を特産品化した逆転の発想も大いに参考にさせていただき、藤枝市の新たな農業ブランドの構築に努める必要を感じました。



夜も更けてまいりました。今日はこれにて・・・お休みなさい。