ほんだながわり -19ページ目

ほんだながわり

「読んだり、観たり、行ったり」だけは、何だかやりっぱなしじゃいけないような気がしたもので…。

谷崎潤一郎賞の受賞作は、芥川賞や直木賞の受賞作よりも好みのものが多いのに、食わず嫌いというか読まず嫌いというか、これまでほとんど手を出してこなかった谷崎作品。いきなり話ははずれるが、オーディブルはこういう作品を読んでみようと思う気にさせてくれるからありがたい。で、痴人の愛。大正時代に読むことができたらさぞかし面白かったと思うのだけれど、現代だと、ナオミがさすがにちょっと、溺れる対象には見えないかも。それなりに魅力的ではあると思うけれど。

 

 

 

はじめて読んだのは、25年くらい前だった気がする。いや、もう少しあとだったかな。というか、これがもう40年近く前の作品なことに、正直、驚いた。最近、「街とその不確かな壁」を読んで、一度読み返してみたいと思っていたのだけれど、いろいろ時代にそぐわない描写があるのは一旦横においておいて、やっぱり、面白い。いやむしろ、記憶していたものよりも、かなり尖っているし、みずみずしいし、ヒリヒリしてて、優しい。
 

 

 

抽象と具体について、ちゃんと具体と抽象を「行き来」しながら分かりやすく説明されているのだけれど、この本が10年前にベストセラーになっていたのを知って、あまり理解は広がらなかったのかなとも思う。