先日本屋さんへ行ったとき
引き込まれるように手にとった一冊
数年前、滋賀の野洲川で発見された
体幹部のみの遺体。
近くに住む50代の主婦のもので、母を殺害し
遺体を遺棄したのは、一緒に住む娘だったという
衝撃的な事件がありました。
この本は、元司法記者のライターが
獄中の娘を取材し、書き上げたノンフィクションです。
なぜ、娘は母を殺害したのか。
現実とは思えない壮絶な母娘関係に、戦慄しながらも
でも、これって他人事ではないなと。
殺された母は、医大受験にこだわったけれど、
受験だけじゃない。
スポーツ、芸能、勉強以外のことでも
子供の気持ちを置いてけぼりで、母親が先走ってる
家庭って、案外少なくない。
たとえ、手をあげてなくても、罵声を浴びせてなくても
無意識レベルでの、母からの圧力で
子供の気持ちを傷つけていることって、きっと
あるよね。
私は、母として、娘としてどうだったのかな。
人によっては、読むのが辛いかもしれない。
でも、心を閉ざした娘の、最後の思いに少し救われる。
一番大事なことに、気付かされる。