・「真田丸」のムーヴメントに乗っかり、ボクも割とフツーに本屋さんの平積みから買って読む。池波正太郎氏の「真田太平記」を読むのが王道でしょうが、ちょいと楽をしたくて本作を手にしました。幸村の祖父・幸隆の話から始まりますので、大河ドラマに合流するのは上巻の7割方読んだあたりです。初めて読む方、悪しからず。

・「真田丸」のムーヴメントに乗っかり、こういった系の本は皆「大河ドラマの原作ですぜダンナ」みたいなぎりぎりの文句を帯に纏わせながら平積みになっている。その虚飾というか張り合いっぷりが面白くてしばらく平積みを眺めていました。分かりきったことですが、原作は三谷幸喜氏の頭の中です。

・「真田丸」のムーヴメントに乗っかり、当然のことながら本書も「大河ドラマではこう描かれていたけどな」という逆のフィルターで読者に俯瞰されるワケですが、21日の放送の滝川一益との関わりのあたりは、ドラマより本書の方が後味のいい話だった。様々な作家の歴史考察に鑑みて、味付けの違いを見届けるのが歴オタが大河を見る所以なワケですな。松陰の妹でそれはできないから見なかった。残念だけど明解な理由です。

 

真田三代 上 (文春文庫)/文藝春秋

¥950
Amazon.co.jp
 

 

・本書にどれだけの知名度があるのかよく分からないのですが、ボクにとっては垂涎の発刊。1ヶ月前から予約してやっと届きました。スピリッツで35年間連載されている隠れた名作4コマ漫画です。35年のうちに3回しか単行本化されず、本書も約1000ページというべらぼうな厚さで発刊されました。

・ホイチョイ・プロダクションズという「私をスキーに連れてって」とか「カノッサの屈辱」とかのヒット作品を手がけたグループのライフワークと言えるコミックですが、35年分読んで本当に確信した。ボクの持っているユーモアとか小ネタの引き出しは、かなりの部分で本作から作られていると(笑)。バブリーな時代からリーマンショックまで、流行をなぞる笑いに癒やされました。

・この漫画を見るにつけ、広告マンというのはこんなに豪快で理不尽で下品で贅沢でワガママで楽しそうな人生を本当に送っているのかと思いましたが、何のことはなく社会人というのは多かれ少なかれそんな縮図で毎日を送っていると分かったような気もするのです。ああ、今年の冬休みは汐留に泊まって劇団四季を見てきました。きっと主人公のヒライくんもその辺を歩いていたんだな。

気まぐれコンセプト 完全版/小学館
¥2,808
Amazon.co.jp

 

・この題名で「はは~ん、『真田丸』について語りたいワケかい」とピンときた人は、相当司馬作品に詳しい人でしょうね。ボク自身正直、真田氏を知ったのは何が初めてだったかと考えたとき、思い当たったのが本作でした。伊賀忍者・霧隠才蔵を主人公にした物語。司馬氏の生き生きとした筆致で、当の真田幸村も描かれております。

・で、「真田丸」を見ています。前作は1秒も見なかったのですが、三谷幸喜氏が戦国を描くというのはなかなかに興味深いと思う。30年前に「真田太平記」で幸村を演じた草刈正雄サンが、今回幸村の父・昌幸を演じているだけで嬉しくなりますね。そして堺雅人サンを差し置いて、現状一番目立っている(笑)。

・あとはまあ、ネットでも話題になっていますが、家康の描き方が新鮮とか(内野聖陽サンは芝居が巧いっすね)、「まれ」の罪滅ぼしのような演技をしている大泉洋サンとか、様々な小ネタを散りばめて本作は楽しめます。「あさが来た」も年末に総集編を見て面白いなあと思ったけど、脚本を書く人って本当に大事なんですね。

 

 

風神の門 (上) (新潮文庫)/新潮社
¥767
Amazon.co.jp

 

 

風神の門 (下) (新潮文庫)/新潮社
¥767
Amazon.co.jp

 

「ああ、小学校の国語の教科書の一番最後にあった文章だ」と思い出す方もいらっしゃるでしょうね。小学生に向けて氏が書き下ろした遺言とも言えるメッセージです。二十一世紀を見ることなくこの世を去った氏は、この世紀を生きる若人にどんな思いを託したか。その興味関心だけでも読むに値する重要な作品です。

「あれ、小学校で読んだことないけど」と思う方はたぶん、谷川俊太郎氏の「生きる」を読まれたのではないか。地域で採択されている教科書によって違うみたいですね。で、ボクは今6年生を担任しているのですが、ボクの教室の教科書は「生きる」になってます。すごーく小さな声で言いますが・・ボクは谷川俊太郎氏の作品の味わい方が未だによく分からないのです・・。困ったわ・・。

・基本ボクは歴オタですし、司馬史観が概ねどんなものかが分かるぐらいには作品をくぐっている。だからこの氏のメッセージはボク自身にとっても、ボクの目の前の子ども達にとっても卒業を前にして受け取るべき最良のメッセージのような気がするのですね。うん、やっぱり読ませてみようかな。

 

 

二十一世紀に生きる君たちへ (併載:洪庵のたいまつ)/世界文化社
¥1,296
Amazon.co.jp

 

 

 

・この冬知人に誘われて久々(5年ぶり!)に麻雀を打ちました。旅館を貸し切って10時間ぐらいぶっ続けで麻雀三昧。本当に楽しかった!その日を迎える前、ブランクを気にしたボクは準備運動として本作を一通り読み下したのでした。直木賞作家が別名で書き下ろした屈指の名作です。

・スポーツと同じで、麻雀も攻守の切り替えとか勝負の流れとかがあり、そこにどう対応するかに性格が出るワケですが、こればっかりは麻雀ゲームでは分からない。本作の主人公・坊や哲の生き様に学ぶ部分が多いと考えたワケですボクは。別に人生かかってるわけではないのですが(当たり前だ)、そんな小洒落た気分で牌を打ってみたかったのです(笑)。

・ほとんど知らない人との勝負でしたが、面白かったなあ。ボクは勝手に「この人出目徳」とか「ドサ健ぽい」とか目の前のメンバーを心の中でカテゴライズして楽しんでました。で、最後に何を言いたいのかというと「ボクも負けませんでしたよ」ということ(笑)。そして本作はボクの人生で何度も読み返す大切な作品の一つです。

 

 

 

麻雀放浪記〈1〉青春篇 (文春文庫)/文藝春秋
¥724
Amazon.co.jp

 

 

 

麻雀放浪記〈2〉風雲篇 (文春文庫)/文藝春秋
¥767
Amazon.co.jp
麻雀放浪記〈3〉激闘篇 (文春文庫)/文藝春秋
¥724
Amazon.co.jp
麻雀放浪記〈4〉番外篇 (文春文庫)/文藝春秋
¥767
Amazon.co.jp
 

・この作品を最近読んだようでは浅田ファンを標榜できません。だいぶ前の既読です。ドラマになったようですね。「プリズンホテル」と並ぶ任侠系ユーモア小説、そして傑作です。ドラマにしないという発想の方がオカしいぐらいです。ついにきたか!何、wowow?どうしよう?

・出所したばかりのヤクザ、濡れ衣を着せられた政治家秘書、暴発してお役御免となった自衛官、そんな3人がなぜか意気投合して、様々なトラブルに乗り込んでいく物語。ヤクザのピスケンは相当面白いキャラなんですが、そこを中井貴一サンがどう演じるのか楽しみですね~。

・で、本作を知ってる人は「じゃ、『血まみれのマリア』は誰が演じるのよ?」って思うでしょう。飯島直子サンです。浅田作品屈指の人気を誇るこのキャラをどう演じるかにドラマの成否がかかっている・・というのは大げさな話ではなくて、真実ここに注目している人は多いのではないでしょうか。
三人の悪党―きんぴか〈1〉 (光文社文庫)/光文社
¥576
Amazon.co.jp
血まみれのマリア―きんぴか〈2〉 (光文社文庫)/光文社
¥576
Amazon.co.jp
真夜中の喝采―きんぴか〈3〉 (光文社文庫)/光文社
¥626
Amazon.co.jp
 

・コレは何か賛否両論のある作品のようですが、それは読者が宮部みゆきという作家に何を期待しているかで振幅が大きくなるんじゃないですかね。で、ボクは好きな方です。宮部作品はどちらかというと時代物が好き。で、何度も言うけど「初ものがたり」の続きが知りたい
 
・時代物で、伝奇怪奇的ヒューマンホラーエンタメ小説といったトコロの雑駁なカテゴリーの話。想像力の乏しいボクは何となく「もののけ姫」をイメージして読みました。今の市町村が昔の「国」であった閉鎖的な環境、人の往来の乏しさが情報を遮断し恐怖を増幅する設定というのもいいですね。

・どういう顛末となるのかは言わぬが花でしょうが、現代物であれファンタジーであれ時代物であれ、宮部作品がどう収束するのかはお分かりのことでしょうね。だからこそ、手に取る価値があるのでしょう。 しかし、人間模様ってのはどこに行っても同じようなものですな。

荒神/朝日新聞出版
¥1,944
Amazon.co.jp
将棋将棋将棋将棋将棋 

・この本を取り巻く様々なissueから申し上げますね。まず、映画化されます。「3月のライオン」の二海堂クンのモデルとなった人物の話です。ええ、写真を見るとビジュアルがそっくりです。この村山聖という、当時羽生名人と同等の才能を買われていた将棋棋士の話です。

・重い腎臓病を抱えていた主人公の一生を描くノンフィクション・・です。 この村山聖という棋士はその境遇を除いて見ていると、ホントに憎たらしいほど強かったと記憶しています。あのふてぶてしい姿の後ろにそんな背景があったと考えると、急に彼の姿が愛おしく思えてきます。彼がいれば将棋界の景色もちょっとは違ったでしょうに。

・そんな生前の村山クンに練習将棋で鍛えられた棋士が、現在A級の久保利明九段。その久保九段は昨年わたしの町に将棋フェスで来てくれまして、息子にサインをしてくれました。とても気さくな方でした。以来(というか前から一層)応援してます。
 
聖の青春 (角川文庫)/KADOKAWA/角川書店
¥691
Amazon.co.jp
 

・「カンブリア宮殿」はあまり見てないんですけど、ボクは氏の発言には大いに耳を傾ける準備があります。JMM(Japan Mail Media)のメルマガも読み続けて10年以上になるのかな、ボクの政治に対するスタンスや経済に関するレディネスは概ね氏の発言によるところが大きいと考えています。

・で、表題はベツに主題じゃなくて、数多あるエッセイの中の一つを取り上げたものです。おしゃれと無縁に生きる・・か。メンズノンノの創刊とともに生きてきたボクとしては(阿部寛サンや田辺誠一サンや松雪泰子サンをしみじみと見る)、難しい主題だな。経済力に応じて服を買うってことは本当に難しい。

・ボクが最近普遍的に悩むのは「すぐ先に選挙があったとして、どの政党に投票すべきなのか」ということなんですが、このエッセイ集、現在の日本の問題、アベノミクスや高齢化、企業不祥事、技術革新、地方創成などの話題に一つ一つ、氏の見解が読み取れて勉強になりますね~。

おしゃれと無縁に生きる/幻冬舎
¥1,404
Amazon.co.jp

 

・久しぶりですわ~陽気なギャングシリーズ。9年ぶりの3作目ということですが、もう出ないと思っていたので伊坂ファンは狂喜したことでしょう(大げさか)。とっても気の利いた伏線と回収、伊坂サンの真骨頂が安心して味わえるシリーズではないでしょうか。

・以前このシリーズも映画になりましたね。素敵にツボを外した駄作というのがボクの偽らざる評価ですが、キャストは間違っていなかったと思う。成瀬も響野も雪子サンも、あのイメージでボクは本作を読了いたしました。

・この冬家族で初めて上野動物園に行ってきました。ハシビロコウもちゃんとウオッチしてきましたよ。アビシニアコロブスは「ゴールデンスランバー」のLinkですね。これはロケ地仙台で見ましたよん。でも、久遠クンに会いたければスーラシアか。今度は横浜旅行画策します。

陽気なギャングは三つ数えろ (ノン・ノベル)/祥伝社
¥907
Amazon.co.jp