野球野球野球野球野球

 

・最近ちょっとびっくりしたことなんですけど、コンビニで売ってたグランドジャンプとゆー雑誌の表紙が、名作野球漫画「プレイボール」の主人公・谷口タカオ君だったのです。「あれ、原作者のちばあきおさんは故人だったのではなかろーか」と怪訝な気持ちで冊子を開いてみると・・・これが「プレイボール2」というまさかの続編だったのです。

 

 

・ほぼ40年ぶりの続編、作画は・・何か別な漫画家さんだということは分かったのですが、あとは特集ページの説明とかインタビューみたいなのは読まなかった。いずれにせよ、原作のクオリティーを維持できるのなら、読者としては文句はないもんな。で、いいすべり出しだと思った。イガラシと井口が入学してきた墨谷高から話は始まります。

 

・それで、まあ、元の作品を読みたいと思うのは当然の帰結で、ネットで中古文庫を大人買いする(そしてまた妻に怒られる)。谷口タカオがなぜかサッカー部、東実との死闘、倉橋の加入、奇跡の専修館戦勝利、ボコボコにされて最終回など、エピソードに事欠かない野球漫画の金字塔です。こういう高校野球の季節になると読みたくなるんだよな!頑張れよ!ウチの母校も。

 

 

 

合格合格合格

 

・鯨統一郎氏の作品。「邪馬台国はどこですか?」では全く予想だにしない場所を邪馬台国と比定し、続編の「新・世界の七不思議」では世界の様々な謎を鮮やかに解き、これが第三作目ということになります。いや、しかし邪馬台国の場所があそことは・・在県人としては嬉しいじゃないですか。

 

・このシリーズの面白さは、新進気鋭の大学講師・早乙女静香嬢としがないフリーライターの宮田六郎の歴史談義というかほぼ口論といっていい2人のやり取りに醍醐味があります。たじたじとなる静香嬢が片っ端から酒と食べ物を注文しそれを平らげる有様もお約束。さて、3作目がどうなったかというと・・・

 

・何と宮田と静香がデキている!どうしてそうなったのかよく分かりませんが、歴史へのアプローチは全く変わらないまま2人のラブトークで各論は進みます。しかもバー「スリーバレー」はほぼ舞台にならず、現地ロケを敢行。何か全てが裏目に思えるぞい。これではカシスシャーベットも落ち着いて食すことができないなあ。

 

 

 

 

 

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・どこかで聞いたことのあるような題名だけど、そちらの方の作品をボクは知らないので真っ当な形でこの作品のレビューをさせていただきます。傑作です。題名が示す通り、シアトルに住む著者が東京に短期滞在して東京の食文化を堪能するというお話です。ユーモアあふれる文体に引き込まれました。(訳も巧いのか)

 

・この著者さん「美味しんぼ」に詳しいようで、所々に山岡士郎が引き合いに出される場面があります。そこも面白かったな。でも、何よりもこの著者さんが可愛い娘さんとともに、東京の食を正当に評価し、そしてそれを心から楽しんでいるのが清々しく伝わってきた。それだけで下手なガイドブックを読むより、東京の魅力を知ることができるだろうというものです。

 

・なんて力説しちゃうあたりのボクも東京出張。

 

教育者の端くれとして、こんな所にも寄ってみました。

 

ちょっとびっくりしたのは奮発して食べた穴子天丼に乗っていたもの!

これは著者の娘さん・アイリスちゃんが大好物だという穴子の背骨を揚げたものではないか!

奇しくも同じ体験が出来てちょっとテンションが上がったひとときでした(笑)。

 

 

 

星星星星

 

・浅田氏の短編小説。題名とともに表紙がこの作品の主題を物語っていると思います。太平洋戦争終戦前後の一兵士の様々なドラマ。悲劇ではあるけれど、生き様に曙光がほの見える・・この時代はそうだったんだと思える作品群です。だからこそ切なく、心に響くなあ

 

・氏はそういった時代の狭間に光りを当ててドラマを構成するのが巧いなあと思う。「赤猫異聞」もそうだし(幕末)、「蒼穹の昴」だって同じことが言えるかな(清末)。氏の短編は器用な片手業に思えるようなものもあるけれど(失礼)、ポッポヤのように妙に心に重しの入るような話もある。本作にもそういう要素があるなあと思いました。

 

・基本ボクは田舎暮らしで田舎を離れたことが無いので、古里を遠く離れて石川啄木の様に望郷の念を抱くというメンタリティーには縁がありません。本当に関係ない話ですが、明日ボクは出張で上京します。そして数日後の帰りにこう思うことでしょう、「あー帰郷したくねえなぁ」と(笑)。

 

 

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パトカーパトカーパトカーパトカー

 

・おなじみのシリーズ。「隠蔽捜査5」とは言うものの、隠蔽捜査は第1作のissueであって本編には何も関係ありません。そして漢字2文字で題名を付与。今野敏氏の作品群は区別が付きにくいですね(このことに理由はあるんでしょうか)。

 

・言ってみれば、応用問題を解かない堅物男・竜崎署長のシリーズとも言える。基本に忠実な(忠実すぎて融通が利かない)彼の仕事が、魑魅魍魎の住まう警察内部をどう闊歩するのかに、本作のカタルシスがあるわけなので、推理とか情実とかプロットとかはどうでもいいのでした。そういう楽しみ方の本です。

 

・TBSのドラマ「小さな巨人」は本クールで唯一見ているドラマですが、いくら警察物とは言えここまで我田引水なシナリオもあるまいと失笑混じりに見ております。しかしながら、そういったことを含めても同じく堅物を演じる主演・長谷川博己のクドすぎる演技がクセになりそうで面白い。

 

 

 

星星星星

 

・ちょっと遅いけど、祝!直木賞and本屋大賞ですね。でも、もしかしてボクと同じことを考えた人はいないでしょうか、「恩田陸サンってそういう格の作家だったのか」と。ボクは恩田サンってもうとっくに審査する側に回っていて、料亭・新喜楽の2階で四の五の言っている方だと思っていました。そういう意味で直木賞の発表に驚きました。

 

・そんな中で、今だってボクのお気に入りは本作です。昔の本屋大賞。とある高校の一大行事、夜通し(80kmだっけか)歩く「歩行祭」を通した群像劇みたいなお話です。高校時代同じようなイベントがあったボクとしては感情移入の度合いが高かったのでした。結論から言えば80kmを一晩で歩くのはピクニックどころではない苦行だったのですが。ボクは。

 

・で、まあ、コレは映像化がなかなか良かったんですよね。多部未華子サンが眩しいほど可愛かったのでDVDも買っちまった。また見直してみようかな。以来、恩田陸サンはちょっと文体が苦手なせいか距離を置いていたのですが、また読んでみようかな、ええっと「蜂蜜とクローバー」でしたっけか?

 

 

 

 

星星星

 

・伊坂幸太郎氏のファンであれば、氏の作品をカテゴライズしてみたことってあると思います。ボクなら

 難解系 or 明解系 とか、

 ダークな話 or ハッピーな話 とか、

 黒澤サンが出る話 or 出ない話 とか考えます。「陽気なギャング」シリーズなんかは明解でハッピー、「モダン・タイムス」はどちらかと言えば明解でダークかな、そんな風に考えて書籍を並べてみるワケです。

 

・で、コレは難解でダークで黒澤サンが出ない話です。そして伊坂作品は題名のほとんどが作品の主題とあまり関係がないので(これも特徴)話が全く類推できない。火星には住みません。例によって仙台の話です。さすがにこれはロケが難しそうだが、映像化を考えているんだろうか中村監督は(笑)。

 

・これは寓話ですね。今流行のテロ等準備罪法案が暴走するとこうなるんだろね~という発想は誰にでも思いつくことでしょうが、陰鬱な話の展開の中に巧みな伏線の回収とか、ほとんど意味のなさそうな洒脱な会話とか、そういう伊坂テイストは堪能できました。

 

 

コーヒーコーヒーコーヒーコーヒー

 

・杉村三郎シリーズと言えばいいのでしょうか、ボクはそんなことも知らずに図書館で予約し受け取って初めて連作ものだと分かりました。4作目。前の3作も読んだはずですが、筋は完全に忘れました(笑)。そして、順番に読まなくたって別にかまわないと分かったので初めて読む方にもオススメいたします。

 

・探偵もののお話ですが、この探偵・杉村三郎氏が微妙に複雑な過去を持っていて、微妙に梯子を外したストーリーを展開する。サスペンスというよりは、宮部氏の得意な深川人情劇を現代に再現しているような話です。例によって才気煥発な人物(今回は少年ではなく青年)もおり、救いようのない人物もおりで、純粋な宮部ルールの登場人物で展開されているお話です。

 

・「砂男」だな・・これが一番印象に残った。世の中色々あるにしたって、こういうこともあるものかと暗澹たる気分です。あとは、特段頭脳明晰ってわけでもない平凡な人間の平凡な一言が、物事の核心を衝く一言であったりするというくだりは宮部作品にもよくありますね。本作にもありました。とても印象的な一言でした。

 

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星星星星

 

・ボクは龍氏の作品「希望の国のエクソダス」を、我が人生の5本の指に入れる(!)傑作と宣言できます。どうしてかを語ると長くなりますが。で、本作はそのスピンオフとゆーか、続編らしきものとゆーか(狂言回しは同一人物)、ちょっと曖昧な位置付けの物語です。それでも傑作と関係あると分かっているなら、ボクが読まないわけがない。ハハハ。

 

・これは題名の通りご老人が世の中に怒ってしまっちゃってテロを仕掛けるという、荒唐無稽な話ではあるのだけれど、龍氏がこんな話を書くのがこの作品を読み解く鍵なのだと思う。つまりその、高度経済成長を笠に着て幸福を謳歌し借金を後生に残す世代が、死ぬ前に少しは落とし前をつけたらどうかというアタリの主題になってるんじゃないかなあ。

 

・映画「レッドオクトーバーを追え!」でショーン・コネリー扮する艦長が「時として小さな革命というのはフレッシュなことなのだよ」というセリフを言いますが(ごめんなさい違うかも)、この作品を読んでなるほどそういうことって日本にも必要かもなって思う。大抵の老人は金もあって才に長けて分別が備わっている、ならこういう生き方もあっていいと思ったのでした。

 

 

 

馬馬馬馬

 

・JOJOシリーズ7作目、待望の文庫化。このシリーズは他編と毛色が違ってちょっと賛否もあった作品でしたね。ボクも初めはとっつきにくくてしかも話の筋が分からなくて困惑した。ただスルメのように何回か咀嚼しているとその味わいが分かってきたというか・・うん、これも本棚に並べるべき佳品と思ったわけです。

 

・舞台は米国。賞金を賭けた大陸横断レースによってstoryは展開します。ジャイロ・ツェペリとジョニィ・ジョースターのダブル主人公。ディオも出るしシュトロハイムも出るし東方サンも出ますが、他のシリーズとは一切Linkはありません。でもこのシリーズ、無茶苦茶デッサンがカッコいい♪

 

・文庫6巻目は前半の白眉と言っていいリンゴォ・ロードアゲインとの死闘。男の世界か・・くぅぅっ!しびれるセリフだぜ・・。しかし、時間を6秒戻す能力って使いようが難しいな・・・さて、今夏は仙台市にて再びJOJO展が開催されます。というワケで我が家の夏休みは、「楽天戦を見に行く」「JOJO展をenjoyする」仙台祭りに決定致しましたッ!