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・第11回「このミス」大賞受賞作。平積みになっている本屋さんが多いですね~。題名のインパクトと合わせて買うには十分な動機になります。で、買いました。で、一晩で読みました。その事実だけで十分オススメするに値しますね。道東がホントに全滅して「生存者ゼロ」になっちゃうおぞましい話です。

 

 

 

何で全滅の憂き目に遭ったのか?謎の病原菌なのか、テロ攻撃なのか、ネタバレをしたら全く面白くなくなるので言いませんが(言っちゃいけないと思う)、ボクはこんな死に方は絶対したくないな。心からこんな目には遭いたくないと思う。

 

 

 

 

・なぜかマッドな博士、丸投げしちゃう内閣、保身に走る官僚、主人公(廻田クンというとらえですが)を取り巻く皆々が困った人々で、読んでて疲れます。ま、そういったクライシスにお偉方がどう反応するかは、東京電力の方々が笑えない手本を見せてくれましたので(悲)、十分に納得できました。

 

 

 

 
 
生存者ゼロ (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)/宝島社
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・いわゆる宮部ファンの中で古参の部類に入る方達は、「『初ものがたり』の続きはどうなるんだろう?再開はいつ?もう15年も経ちました、書く気があるのかしら?もしかして未完?おそらく未完だわこれは」という思いで、宮部氏の発刊を眺めていたと思います。違いますか?ボクはそうでしたが・・。



・というsituationの中で、この本の平積みに出会いあげくの果てに<完本>と書かれていたら、大抵の読者は「稲荷寿司屋の親父の正体がついに分かる!」って思っちゃいますよね。結論から言うと<完結>ではありません。例によってあとがきがあり、宮部氏によれば、これから「ゆっくり」書き上げていくそうです。たまげた発言だわ・・。



・それでもなお、です。ボクはこの作品で宮部みゆき氏を知りましたので、多くの作品の中でもこれを白眉とします。映像化に全く恵まれない宮部サンですが(悲)、時代物に限ればそこそこうまく描かれている。社会派ドラマもいいけど、一番振り抜いた刀の鋭いのは時代物なんじゃないかなって思う。



<完本>初ものがたり (PHP文芸文庫)/PHP研究所
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・祝映画化。公開しましたね~。もちろんボクも観たいと思っています。うん、DVDになったら(笑)。しっかし岡田准一クンも図書館員になったり、零戦を操縦したり、足を引きずったりとなかなか美味しい役どころを掴んで銀幕ややTVに登場しておりますね。

 

 

・基本歴オタなボクは、こういった時代小説をマラソンの給水ポイントのように枯渇して(それほど大げさじゃないな)読む習慣があると思う。これは静かな静かな時代劇。直木賞もこういったフツーの小説を選ぶあたり、なかなか懐が深いものだなと思うのでした。

 

 

 

・葉室麟氏はこの一作のみなのですが「少々騒々しい山本周五郎」といったカテゴライズを個人的にはしました。武家物としては本作と似たような話も周五郎にはあったと思う。ただ溜飲を下げる出来事を最後にドンと置いているあたり、今日びの読者はカタルシスが無いと駄目なのかねえって思っちゃいます。

 

 

 

 
 
蜩ノ記 (祥伝社文庫)/祥伝社
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・これは「参勤交代」の物語です。ある若侍が、父の突然の死で参勤交代のノウハウを全く受け継ぐことなく家督を継ぐところから話は始まります。困惑した彼は一篇の古書をもとに「どーせなら古式にのっとって参勤交代やってみっか!」という結論にたどりつきます。



・そこから先は浅田氏得意の群像劇。様々な登場人物が織り成す涙と笑いの(笑いの方が多い)道中譚を堪能できます。四角四面の歴史物に、鮮やかな彩りを加える浅田氏の著作は、江戸でも明治でも大正でも面白さに太鼓判を押せますね。



・で、この本の面白いところは表紙がそのまま参勤交代の宿場等を表す地図になっていることなんです。その道中に沿って全登場人物も登場。そのとっておきの一言に笑わせられます。文庫になったら買いますからこの表紙、このままにしてほしいな。

一路(上)/中央公論新社
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一路(下)/中央公論新社
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・この本はですね、帯に「昔の恋人に電話したくなる本No.1!」って書いてあるんです。一体どういうカテゴライズなのかよく分からないけど、ん、その言葉の引力に確かに手に取ってしまう。昔の恋人(別に恋人でなくても知り合いで十分条件)に偶然久しぶりに出会う甘美さが分かるなら多分必読です。

 

 

・作者さんとボクが共にアラフォーなせいか、恋愛の実況がとてもよく分かる(笑)。男女の距離感が(今よりおそらく)遠くて、携帯電話も無くて、「つきあってる」ことの定義がとっても高かったあの頃、ボクもやっぱり衛クンみたいなことはあった。誰だってあるだろうな。だから共感を呼ぶ物語なのだと思う。

 

 

 

 

・それでまあ、逢う。本当に久しぶりに、十何年か振りに逢う。というか、のこのこ逢いに行く(男ってそういう生き物なんだと思う)。逢ってどうなるのかはネタバレなので言わぬが花かなと思いますが、収束のさせ方は「それでいいよな」って思いました。さて・・・昔好きだった人の名前でもググってみっか!

 

 

 

 

 

 
 
あの日の僕らにさよなら (新潮文庫)/新潮社
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・文庫本の第Ⅰ部を読破し、もはや文庫本第Ⅱ部の発刊を待ちきれなくなったボクは、図書館に予約を入れて単行本を読むことにしました(買えよ)。「予約待ち・1名」←「誰だ、こるぁぁ!早く読んで返却せい!」という大変身勝手な心持ちで、本作を一日千秋の思いで待ったのでした。割とすんなり3日後に借りられました♪



・面白さにドライブがかかってきました。同級生の死の真相を探るために「学校内裁判」を画策した藤野涼子チャンの奔走の物語です。「疾風に勁草を知る」とはよく言ったもので、共に立つ者、背を向ける者、手を差し伸べる者、登場人物は整理して読まなくちゃなりません。涼子チャンの両親の度量の大きさにまず頭が下がるかなあ。



・徒然に読んでいても、「○○クンは真相を知っているらしい」というフラグがそこここに立っているので、一体法廷はどんなことになってしまうのか、興味は既に第Ⅲ部。柏木クンの背景とか、大出クンのバカ親父のこととか、どうでも良くなってきましたね。

ソロモンの偽証 第II部 決意/新潮社
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・何だかんだでダン・ブラウン氏の著作は楽しみ。「ダヴィンチ・コード」ではルーブルを駆け回り、「天使と悪魔」ではヴァチカンを騒擾の坩堝に叩き込み、「ロスト・シンボル」では日々平安なUSAにもそれなりの秘密があることを炙り出した。んで、今回ロバート・ラングドン氏が訪れるのはフィレンツェ。フィレンツェ。何ていい響きの名前だろう。



・一体この主人公(ラングドン)、ジェームス・ボンドと違い、好き好んで死地に赴いているワケでもないのに「九死に一生」展開が多すぎて大変なご苦労を感じますね。映画化はされるかもしれないが、さすがにトム・ハンクスでは無理ではないかな?関係ないけどダヴィンチコードのオドレィ・トトゥは素敵だったなあ。



・物語のクライマックスはトルコの世界遺産・アヤソフィア。この前偶然TVでアヤソフィアの特集を見たけれど、あれは本当に人類の宝だ。ところで「まごうことなき日本の遺産ではあるけれど世界の皆さんと共有する遺産ですかそれ」という日本の世界遺産ってありませんか。詰まるところ世界遺産登録は「究極の町おこし」なのでおいそれと口に出しては言えないんですけど。


インフェルノ (上) (海外文学)/角川書店
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インフェルノ (下) (海外文学)/角川書店
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・石田衣良サンはTVでクラシックの蘊蓄を垂れながらも、社会的なissueをもとに様々な著作を展開していますが、状況設定がわざとらしいというか絵空事に見えるというか、読んでてもこめかみに汗を一筋垂らしてハラハラしちゃう。面白くないわけではないんですが。そんな意味で読んでる方も確かなレディネスのあるIWGPだけでボクはいいんじゃないかと思ってました。良かった。帰ってきてくれて。



・で、まあ、マコトもタカシも齢を重ねて(20代後半らしい)の池袋界隈なワケですが、今回も脱法ドラッグだの仮想通貨だのヘイトスピーチだの、世相を奏でる諸問題に突っかかります(笑)。「2人もイイ歳してどうなのよ」というツッコミはあるにせよ、オジサンになったって書き様はあるだろう。12作目も楽しみにしています。



・「脱法ドラッグ」が改名して「危険ドラッグ」になりましたが、そこに漂う命名の学力の低さ加減に呆れてドラッグを捨てる人間はいないものか。ボクは本作の話を読んで、やくぶついぞんはすごくこわいということがわかりました(学力の低い文章)。さて、現実的には池袋ウエストゲートパークは存亡の危機ですが、どうするマコト。

憎悪のパレード 池袋ウエストゲートパークXI/文藝春秋
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・唐突ですが、昨年の夏家族で北海道旅行をしてきました。テーマは「釧路湿原が見たい!」「世界遺産・知床へゴー」で妻との意見も一致。大自然を満喫してきました。

 

こんな感じで湿原の眺望に心打たれ

 


 

野生動物のカメラ目線に盛り上がり

 


 

そして、折しも直木賞受賞で盛り上がっている本作の平積みを・・北海道で買うというシャレたことをしたワケですね。

 

 

・ほとんど人の営みの無さそうな山奥に忽然と現るラブホ。その舞台が釧路の湿原で、その上閉店の上に廃墟になっていたら、それは悲しいほどに出来すぎているモチーフですな。で、意外に趣がある。寂れた温泉場のつぶれた観光ホテルの忌しさにくらべれば、ずっと趣がある。

 

 

 

・ま、人間模様というのは色々あっていいと思うし、男女の有り様も様々で結構だと思います。この生々しさが直木賞の選考に功を奏したのかな。ボクは個人的にお寺の奥さんの話がミョーに心に焼き付いて離れなかった、しばらく。

 

 

 
ホテルローヤル/集英社
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・騎虎の勢いで2巻も購入。学校の危機ですね・・。津崎校長はよくやったと思います。森内センセイのような人はたま~に会うんですが、「若さ故に無能」みたいなカテゴライズはあまり当てはまらないと思います。一番コンプライアンスに甘いのはボク達のようなバブリー採用世代だから(笑)。そして、この業界にいて本当に本当に不思議なのは楠山センセイのようなヒトがどこの学校にもいることです。すっごく苦手・・。



・人物相関図が面白い。文武両道娘・藤野涼子チャンのような子は昔は確かにいたし、そういうコが大抵クラス委員をやっていたと思う(今はやらない)。札付きの不良・大出俊次。「札付き」って(笑)。でも必ず生息はしていたなあ。さて、一人の生徒の死をきっかけに始まったこの事件。果てしなき長きプロローグの第Ⅰ部、堪能しましたよ。



・帯見て初めて知ったんですが、そうですか映画化するんですね。世の中に数あるジンクスの中で「宮部みゆきの映像化はコケる」というのは定説では?そういう意味でまあったく期待していないのと、websiteを見たらキャストはいい感じなので期待し始めている自分がいます。どちらにせよ、映画、見ますよ。DVDで(笑)。

ソロモンの偽証: 第I部 事件 下巻 (新潮文庫)/新潮社
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