TOEIC400点の人の英語が、900点の人よりも通じる理由 | はたらきかた「プチ」改善 by沢渡あまね

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業務プロセス&オフィスコミュニケーション改善士 沢渡あまねです。元ITサービスマネージャ、運用エンジニア、広報。
「らしさ」を大切にした、業務改善プロセス改善、働き方改革、インタナールコミュニケーション活性。ダム好き。

<点数高いが、「話せない」「通じない」!>



「頑張ってTOEIC900点とったのに、私まったく話せないんです…」

「あいつ、TOEICの点数は高いけれど会議でのしゃべりがイマイチなんだよなぁ…」



最近、こんなため息混じりのお悩みを良く聞きます。


一方でTOEICのスコアは低いのに、海外の人々とバリバリと会話し、物事を進めていく人もたくさんいます。



それはいったいなぜでしょう?



それもそのはず。



(1)TOEICで鍛えた英語=「話せる英語」、相手に「通じる英語」とは限らない


また、


(2)TOEICの勉強ではインプット(読む、聞く)は鍛えられても、アウトプット(書く、話す)はなかなか鍛えられない


からです。




そういうわたしも、かつては同じ悩みを抱えていました。




20代の若手の頃、


わたしは海外経験がまったくないながらも国内で勉強し、TOEICの点数を800点まで上げました


「800点とれば、ビジネスの現場でバリバリやっていけるだろう!」


と思っていたのですが、



アマかった!!



確かに聞くチカラと書くチカラは格段にアップしました。



ところが、なかなか話せるようにならない!



欧米の人相手に一生懸命話しても、相手に「???」と怪訝な顔をされる、あるいは会話がかみ合わないんです…



上司からは、


「キミ、英語できるんじゃなかったっけ?」


って言われはしないものの、そんな冷ややかな視線をひしひしと感じていました。



しばらくして、


わたしは海外製の産業機械(検査装置)を輸入し、国内の工場や研究所に納品する仕事をすることになります。


その検査装置の設置やメンテナンスをするのは、日本人のエンジニア。

もっぱら彼と一緒に国内各所をまわっていました。



そして、彼との出会いがわたしの「通じる英語」に対する認識を変えることになります。


しばしば、彼そして装置の製造元の営業担当者や技術者(外国人)と、国内外で会議をすることがありました。



もちろんすべての会話は英語でおこなわれます。



彼はとにかく良く話す人でした。


ただし、いわゆるカタカナ発音ですし、文法や語法も時制もめちゃくちゃ。単に知っている単語をつなぎ合わせたような、そんな感じの英語なのです。


ところが、彼と外国人のやりとりを聞いていると…



きちんと会話が成り立っているのです!



そして物事がどんどん前に進んでいく。


後で本人にこそっと聞いてみたところ、なんと彼のTOEICのスコアは400点だというではありませんか!

(そして、「英語の勉強なんてほとんどしたことがない」と言い切っていました。)



わたしは後頭部を鈍器で殴られたようなショックを受けました。



「800点の自分の英語が通じず、400点の彼のメチャクチャな英語が通じている!」



<シンプルなコトバで、たくさん話すことこそが重要>


ショックを受けたわたしは、それからしばらく彼の話す姿をひたすら観察してみました。


すると2つのことに気がついたのです



(1)とにかくシンプル。

(2)とにかく良く話す。



彼はボキャブラリーが豊富ではないので、


限られた単純な言葉を組み合わせてシンプルな表現で伝えることしかできません。


たとえば、彼はとある不純物検知装置のことを


“dust check system” “system to check dust”


と表現していました(正しい名称は”contamination inspection device”でした)。


これでも相手に通じていましたし、あるいは相手が適切な言葉で言い換えてくれるので、会話は成り立つのです。


また、言葉だけに頼らず絵や図を使って説明していました。



「シンプルな言葉で、シンプルに話す」



それが結果として、相手にも分かりやすいコミュニケーションになっていたんですね。



そして、彼はとにかく良く話す人でした!


会議の時間はもちろんのこと、移動時間でも食事の時間でもひたすらしゃべっていました。


彼はアウトプットを繰り返すことで、


たどたどしいカタカナ英語ながらもスラスラと自分のイイタイコトを伝えられるようになっていたのです。




<TOEIC高得点者が陥り易いワナ。>


わたしは彼から2つのことを学びました

そして、この2つこそTOEIC高得点者が陥りやすいワナだと気づきました。



(1)難しい単語や言い回しで話そうとしてしまう。


(2)英語をインプットしていれば話せるようになると思ってしまう。



TOEIC高得点というプライドが邪魔をしてしまうのか?


あるいはネイティブっぽくなければ格好悪いという価値観があるのか?



ものごとを簡単な言葉やフレーズで物事を説明しようとせず、


難しい言葉や「気の利いた」言い回しを使おうと頑張る。


あるいは絵や図に頼ろうとせず、なにがなんでも言葉で説明しようとする。


結果的に、それが相手にとって難解な説明になってしまうのです。


また、


インプットを増やせば、たとえば日々英語を浴びるように聞き、英字新聞などをひたすら読んでいれば話す能力もあがるだろうと思ってしまう


もちろんそれも大事ですが、聞く能力、読む能力と話す能力は違います


どんなに良質な英語を聞き続けても、読み続けても、


自分の言葉でアウトプットをすること=話すことをしなければ「話せない」「通じない」の状況は変わらないのです。




<とにかくアウトプットが重要!>


いまの英語のレベルで良いので、とにかくアウトプットしてみること。

すなわち話してみることが重要です!



英語でお仕事する頻度が低いのであれば、日本人同士で毎日ランチタイムに英語で会話してみるでも良いでしょう。

週に1回英会話スクールに通って練習するより、よっぽどアウトプットが鍛えられます

(わたしも英語を使う仕事から離れていた時期は、日本人同士でよく英会話を楽しんでいました。)



「話す練習はTOEICの点数がそれなりにあがってからでイイや…」
「TOEICのスコアが低いのに、話す資格なんてないよ…」



大きな間違いです!


いますぐ、少しずつでも良いので「話す」を始めましょう





■■ちなみに■■


沢渡 あまねは講座「中学英語でイケる!実践英語コミュニケーション」を開催しています。


中学生レベルの英語力で、シンプルな伝え方で、ひたすらアウトプット(=話す)練習をする。そんな勉強会です。


<過去の開催模様>
http://a-sawatari.blog.ocn.ne.jp/blog/2014/01/post_186e.html


いまのところ、次の開催予定はありませんがリクエストがあれば開催いたしますのでご連絡くださいませ!

(企業向け、団体向けも喜んで承ります)



沢渡 あまね
a-sawatari@aroma.ocn.ne.jp
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