今日は朝からダメだった。

おはよう、と主人に言っただけで

涙が出た。


行きの通勤電車の中で窓から外を

見ていたら

次の週末鯉のぼりを見に行こう

桜が咲いてるな、早く花見に行こう

なぁ、お弁当作ってくれる?

伊東の花火大会行こうな

花火を◯◯(娘)に見せたいから

そんなふうに次々と主人の声が

聞こえてきた。

マスクをしていたわたし

外を向いたまま泣いていた。


帰りの電車でも声が聞こえてきた。

花を植えてみたんだよ、綺麗だろ?

新しいコートいいな、買って良かった似合うよ

マフラーのプレゼントありがとう

今日はこのマフラーで無敵だな

またタイに行ってマッサージ受けたいな

お前のおかげですっかり

マッサージ好きになったよ

マスクをしていたわたし

下を向いたままずっと泣いていた。


苦しくて悲しくて辛すぎるから

思い出さないようにしていたら

今日は向こうから、自然に次々と

思い出がやってきた。


そして寝る前に遺影の前にいると

お父さんは強いから 

ぜったい治るってわかってるから

そう〇〇(娘)に言われて嬉しかったよ

だから絶対治るからな、心配しなくていいよ

そう聞こえてきた。


もうダメだよ。涙が止まらない。

進んだり戻ったり。上がったり落ちたり。

いつまで続くのかな、この不安定な気持ち。

たくさんたくさん泣いても

明日はまた、頑張れる。なんとか頑張るよ。

どうか、少しでも笑顔になれますように。

そして、笑顔が1番好きだと言ってくれた事を

思いだした。


追記

声が聞こえたのは何ヶ月ぶりだろう

わたしがどんどん忘れていってる気がする

だけど、前に撮った動画は 悲しくて

見れないんだよ

そう言って話かけていたからかな 

わたしの声が聞こえましたか?