タイルのひび割れや欠けを放置すると、以下の深刻な問題を引き起こす可能性があります。
- 雨漏りの温床に:髪の毛ほどの細いひび割れ(ヘアクラック)であっても、雨水が浸入する経路となり、建物の内部にまで水が入り込んでしまいます。雨漏りは、建物の構造材を腐食させ、カビやシロアリを発生させる原因となり、建物の寿命を大幅に縮めるだけでなく、健康被害をもたらす可能性もあります。
- 建物の構造を蝕む:タイルは建物の構造を支える役割も担っています。ひび割れや欠けによってタイルが剥がれ落ちると、建物の構造が弱くなり、地震や台風などの災害時に倒壊する危険性が高まります。
- 美観を損ない資産価値を低下させる:タイルのひび割れや欠けは、建物の外観を損ない、美観を著しく低下させます。これは、建物の資産価値を低下させるだけでなく、近隣住民からの苦情やトラブルの原因となることもあります。
- 落下事故の危険性:地震や強風によって、ひび割れや欠けのあるタイルが落下し、通行人に怪我をさせてしまう可能性があります。特に高層階のタイル落下は、重大な事故につながる危険性が高いため、早急な対策が必要です。
これらのリスクを回避するためにも、タイルのひび割れや欠けを発見したら、早急に補修することが不可欠です。
外壁タイルの損傷には、様々な種類と原因があります。
ひび割れの種類
- ヘアクラック:髪の毛ほどの細いひび割れで、初期段階の損傷です。
- 構造クラック:建物の構造的な問題(地盤沈下、不同沈下など)によって発生するひび割れで、放置すると危険です。
- 乾燥クラック:モルタルの乾燥収縮によって発生するひび割れで、比較的軽微な損傷です。
- 地震クラック:地震の揺れによって発生するひび割れで、建物の構造に影響を与える可能性があります。
- 温度変化クラック:気温の変化によってタイルやモルタルが膨張・収縮し、発生するひび割れです。
タイルの欠け
- タイルの一部が欠けてしまう現象で、落下や衝撃、経年劣化などが原因で発生します。
損傷の原因
- 経年劣化:タイルやモルタルは、紫外線や雨風、凍結融解などによって徐々に劣化し、ひび割れや欠けが発生しやすくなります。
- 地震:地震の揺れは、タイルに大きな負荷をかけ、ひび割れや欠け、さらには剥落を引き起こす可能性があります。
- 施工不良:施工時の不備(下地処理の不十分さ、接着剤の選定ミスなど)は、タイルの早期劣化や損傷の原因となります。
- 温度変化:急激な温度変化は、タイルやモルタルにストレスを与え、ひび割れを誘発することがあります。
損傷の種類と原因を特定することで、適切な補修方法を選択し、再発防止策を講じることができます。