この本は決して電車の中で読まないでください。大爆笑してしまいますから。
新年早々共感しながらモンタージュ写真のアイロニーを楽しめました。
深く考えていない役人発想の電線やインフラを、そして看板にツッコミを入れて、しかもニッポン育ちの外国人というポジションだからこその考察。
並のインテリジェンスではない。
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最初に自分のバイオグラフィーからはじまる本書。
実は日本人に対してとても必要なことであるというのを最近気づきました。
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私自身、自分がどういう経過をたどって、こういう研究をはじめたのか、
何を問題点としているのか、チベット音楽の研究者が、どうして教育?
どうしてブータン?、どうして国際誤解?? 
チベットを理解してもらうために話していたことがきちんと伝わらず、
教育現場で仕事をしていて気付いた問題点、
ブータンはチベットと同じ民族・宗教、
音楽研究をやっていて楽曲分析から出てきた感性の共通性、
音響分析から出てきた物理学・身体論からの考察。
仏教研究から出てきた文献・哲学・言語学。
チベットにかかわったがための多言語。
義務教育での音楽の授業が受験に役立たない集団連帯のためだけの儀式。
大学でも実学でないがために科目消滅の音楽学。
そして、日本で暮らす外国人に役立ちたいという想い。
そこから、今の私がある。
この著者は私よりもさまざまな学歴を持ち、経歴を持っています。
著書の最初に自分のことを語る大切さをもしみじみ感じました。
[続く]本論へ


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