え?学生、留年式やるのぉ??

ネット上で目にしてしまったもの☆

それは、私が知ってどうということもない、

しかし驚愕の…☆


卒業見込みで就職が決まった学生が(事実卒業した)

フェイスブックの自分のページにリンクを貼っていた。


https://sites.google.com/site/ryunen23saidai/

↑☆計画がすすむごとに更新されていた


もちろん、この学生は関係者ではない、関係者に友達はいるだろうが。


次に、他大学大学院入学予定の学生がtwitterに「留年式やるのかぁ」と

叫び…んじゃない、つぶやいていた。


このときは、私とは関係ない、おそらくイベントのサークルとか、

企画サークルの学生が「ごっこ」をやるのだろうと思った。


でも、とりあえず、フェイスブックにリンクをシェアして一言。

「モラトリアム*1延年式」と打った。


蔓延元年?


年が明けて、採点が近くなった頃、

学生からメールがきた。


「留年生を集めてパロディ式典を行います。

坪野先生、講演をお願いしてよろしいでしょうか」


という内容の丁重なものだった。

添付されていた資料は、留年生データなど、

意外ときちんとしたものだった。


この学生は、2010年に大真面目な「大学での学びを考える討論会」も企画し、

実行している子だ。

そのとき、授業で行った「音楽学受講学生総幸福量」の資料を送っている。


他人事から事情が変わってしまった(続く)


【ひとつだけわかったこと】⇒「あそび」「あすび」という日本語は深い!!


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坪野和子の音楽社会人類学研究所 アメブロ別館

写真は、以前2009年に多くの大学の近くで見られた看板。

おそらく埼大以外の卒業生も自分の大学名で目撃しただろう。

「起きろ」は、私にとって、遅刻しないで授業に来て、というカンジに見える。

この写真の芸能人たちは、私の出身大学の後輩である。

埼大用の看板でいいのかなぁ?とも思った。


*1モラトリアム

いわずと知れたラテン語「遅延」を意味する。

心理学では、大人になるまでの猶予期間と、

エリク・ホーンブルガー・エリクソンが位置づけたため、

日本では独特の使い方になっている。


高校の「現代社会」の教科書にこの用語が載せられているが、

文脈と行間で、だれもが大学生になって、

それが社会への執行猶予期間があるかのような錯覚を起こさせる。

知らないうちに学校教育によって、植えつけられていく。


[参考資料]


◆論文

下山晴彦「大学生のモラトリアムの下位分類の研究 ---アイデンティティの発達との関連で ---」

↑リンクは、PDFファイルにいきます。

村澤和多里「ひきのばされた青年期について---現代学生とモラトリアム---」

↑リンクは、PDFファイルにいきます。

モラトリアム青年肯定論 現代のエスプリ (No.460)/著者不明
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↑上野千鶴子先生です。

モラトリアム人間の時代 (中公文庫 M 167)/小此木 啓吾
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↑もはやスタンダード。大学生なら一度は読むべし。


無罪モラトリアム/椎名林檎
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↑林檎さん好きな埼大生多数☆

私の授業でもグループ発表で彼女の楽曲をプレゼンした学生多数。