【問題】以下の3本の動画を観て、問いに答えましょう。


東北電力 記者会見 女川原発について1


清水正孝 東京電力社長 記者​会見



チンピラ記者が暴言 「死ねってのかよ!電気流せよ」


【問1】太字の3人のうち、マイクを通して聞き取りやすい発音をしているのは誰でしょう。
【問2】太字の3人のうち、自分の立場を明確にし、何を伝えたいのかわかるのは誰でしょう。
【問3】上記2人のうち、原稿の内容をキチンと理解しているのは、どちらでしょう。
【問4】各動画で話されていた要旨を日本語で200字以内で書きましょう。
【問5】太字の3人の日本語について自由に書きましょう

配点 1-3 各10点 4 40点 5 30点

さて、日本語プレゼンテーションや日本語コミュニケーションで必要な能力として、
どのようなものがあるか、理解できましたか?

【解答の説明とヒント】
1.他人がわかりやすい発音とスピード、声量の調節です。
日本語標準語は、多の言語と異なり、おなかから声をだしません。
声調がありません。
そのため、1音1音母音と子音を聞き取りやすいように、
クチの形を落ち着いて変化させることが大切です。
2.相手が何を知りたいのかどんな情報を得たいのか、
順番に話す必要があります。
外国語では、結論からはじめて、その結論に導かれていった理由を述べたり、
時間(歴史)の順番に述べたり、
ここで話す目的からはじめるなど、
話しの手順は、いろいろありますが、
日本語標準語では、
「序論・本論・結論」または「2段落構成」「4段落構成」がよいとされています。
さらに、専門用語わ使わないと話せない内容である場合は、
最初にどんな用語を使っているのか説明すると効果的です。
3.原稿を正しく理解している読み方かどうかは、
言葉を切るタイミングやはじめて聴く人が理解できるスピードで判断できます。
4.最初の動画は挨拶から冒頭説明ですので、次に何をいいたいのかを記述します。
2番目の動画は質問に対する答えなので、作業説明と社長の考えに分けて記述します。
5.ここでは自由解答なので各自の考えを述べればよいのですが、
不特定多数の人間がテレビを通して見聞していることをどのくらい意識しているのか、
言葉を発する際のマナーがどのようであれば適切か、
また画面を通して発言者の態度と話している内容がどのくらい的確であるか、
など、さまざまな角度で考察することで、よりよい解答を導き出せるでしょう。


以上、日本語能力試験N1合格者レベル、日本語弁論大会やディベート出場事前学習などで
使いたい教材。
日本人高校~大学生の作文や国語表現指導にも使えるだろうとも思えます。
しかも…国際交流基金では、扱わない教材を作ってみました^^;

…いや、東北電力の記者会見の原稿準備段階から会見そのものまで、
組織力やご本人の能力の高さを見せつけ、聞かせつけられました。
素晴らしすぎです!!

で、東京って地方より…〇〇なのって情けない気持ちにも。