2011年3月に書いたものを講義記録として加筆しました。
下記、2011年に書いた現在の中国音楽と日本の明清楽コピーについては、
マニアックなので、一般教養には不向きだつたため、教材化しませんでした。
音楽を専門とする学生なら授業で可能なのですが…。
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ですが、日本国内において、明治時代(江戸時代)、
どんなに流行っていたか、ということを落語と民俗舞踊からの考察、
そして、
ここでも「音楽に鎖国はなかった」ということを知って感じてもらうことにしました。
これは、次回のブログで続けます。

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ここから2011年記述。

幕末~明治期 日本で流行った音楽。
坂本龍馬も好んだと言われる…。

かんかんのう



九連環


気になるのが「九」をきゅうと発音していること。
文字を見てそうなったのか、
運んできた中国人の方言なのか??
あ…さすが…↓以下の資料で、なんとなくわかった。
[日本資料]
長崎webマガジン 歌で巡るながさき---明清楽「九連環」の軌跡
http://www.at-nagasaki.jp/nagazine/uta/011201/index.html
山野 誠之 長崎明清楽 『金線花』 演奏に関する音韻論的研究
http://ci.nii.ac.jp/els/110004600045.pdf?id=ART0007322818&type=pdf&lang=jp&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1299312310&cp=
明治大学 法学部 加藤 徹
http://www.geocities.jp/cato1963/singaku-14-90s.html
比較的古い研究 ciNiiから
日本と中国の両国における「九連環」の広がりとその変化
楊 桂香 人間文化論叢 5, 13-22, 2002
<かんかん踊り考>或いは,"流行"のサウンドスケープ
長尾 義人 サウンドスケープ 4, 63-73, 2002-07
中国に於ける<九連環>の変容 関 鼎
音楽学 36(1), p75-78, 1990
中国旋律の日本化--九連環から法界節へ
関 鼎 音楽学 34(2), p126-130, 1988-11
中国旋律の日本化--九連環からかんかん踊りの歌へ
関 鼎 音楽芸術 43(3), p90-93, 1985-03
http://ci.nii.ac.jp/search?q=%E4%B9%9D%E9%80%A3%E7%92%B0&range=0&count=20&sortorder=1&type=0


歌詞のもとのパズル


名人??2分10秒

三国志グッズのサイト
http://www.chugen.net/sangokushi/sangokushi379.html

wiki中国 九連環 数式が出ています
http://zh.wikipedia.org/wiki/%E4%B9%9D%E9%80%A3%E7%92%B0

中国武術では…論文
形意拳九连环 马琳璋 马天巧
http://www.cqvip.com/qk/80563x/2009001/28990283.html


今は、タイトルだけ同じ 別の歌が定着。

【民歌中国 720HD视频】小九连环 Wuxi Folk Song(无锡民歌)/ 方鹏鹏


ここでは「無錫」

潮州音楽 合奏


【民歌中国 - 苏韵流芳】大九连环 / 苏州民歌 / 720HD视频


ここでは「蘇州民歌」

[中国資料]…お金取られます
中、日《九連環》歌曲的流傳與變異
[Journals Full-Text] 徐元勇 - 《中央音樂學院學報》2001年1期
明清小曲[大九连环]考略 板俊荣 南京晓庄学院音乐学院
http://www.cqvip.com/asp/vipsearch.asp
传统与现代《苏州好风光》旋律及风格的异同
冯智金[1,2] [1]上海音乐学院 [2]苏州科技学院音乐学院
http://www.cqvip.com/qk/82525x/2010004/34473208.html
民俗"旋鼓舞"校本課程的開發研究
http://d.wanfangdata.com.cn/Periodical_tiyjx200806017.aspx
湘西山村十八灣行記 真荊 當代護士(綜合版)
http://d.wanfangdata.com.cn/periodical_ddhs200803030.aspx
浅析江苏民歌的艺术特征219.237.16.29 の [PDF]刘跃华 - 中国音乐 (季刊), 2005 - 219.237.16.29
日本では閲覧不可
中日音乐交流史张前 - 1999 - 人民音乐出版社
江苏民歌的探讨与研究219.237.16.29 の [PDF]苏青 - 音乐探索, 2006 - 219.237.16.29
日本では閲覧不可

省略

さて、気になるのは、日本と中国だけの関係であることだ。
ヴェトナムにも同じ楽器Đàn nguyệtが存在するが、
この楽曲は伝わっていないこと。

月琴は本当に中国楽器で、阮咸が元なのだろうか??

話は「九連環」に戻る。
私は、はじめてこの楽曲を聴いたとき、
ヴェトナムっぽいなと感じた。
「っぽい」は大抵あてにならない。
もしかすると、雲南省・広西チワン族自治区・海南・台湾に、
何か出てきたら、面白いだろうなと思う。

蛇足だが、この楽曲、
『東方紅』と重ねられる。
ちょっとした遊びだが…

東方紅

…単に似ているだけだが…