宝塚観劇の3時間は「夢の3時間」なんてよく言いますが、雪組ベルばらは格別にそう思わせる、まさに夢の世界でした。

7/13ソワレ7/14マチネを観劇しましたが、まだまだ余韻に浸っています。

 

私の初ベルばらは、91年月組「オスカル編」の記念版ビデオ(!)で、それはもう繰り返し見てオープニングの男役群舞やフィナーレのデュエダンが踊れるほどでw

(→涼風さんファンの私と天海さんファンの妹とで、テレビの前でドタバタ真似をしていただけ。実際は踊れてません(^^;)

長いブランクがあったので、ベルばら初観劇は2013年月組「オスカルとアンドレ編」

(→龍さんと明日海さんの役替わりがあった公演ですね。それにしてもよく、オスカルとアンドレを役替わりさせたものだ…)

 

昔映像で、「フェルゼンとアントワネット編」や「フェルゼン編」も見たはずなのですが、自分の中であまりにも「オスカル編」の印象が強すぎて(なんせ繰り返しみたので)、最近宝塚オンデマンドで「フェルゼンとアントワネット編」を見て、あまりの違いに驚きました。

 

そして今回初めて「フェルゼン編」を観劇。

私にとっては、2013年以来2回目のベルばら観劇でした。

比較的時系列で物語が進む「オスカル編」に対して、「フェルゼン編」は回想シーンがあったりで話が飛ぶ印象。

「オスカル編」はフェルゼンもマリーアントワネットも出てこないから、その分オスカルとアンドレの関係を比較的しっかり描いていて ”オスカル物語” という感じだけど、「フェルゼン編」はあんまり ”フェルゼン物語” という感じがしない。

フェルゼン編だからといってオスカル登場なし なんて絶対にできない。

『ベルサイユのばら』には、男装の麗人のオスカル様は必須だから。

フェルゼンとアントワネット、オスカルとアンドレの2組の愛を中心に、フランス革命の要素もしっかり盛り込んでとなると、話しが断片的になるのも仕方ないよなと思いました。

フェルゼン編は、ベルばら名場面集といった感じでしょうか⁇

 

こうやって考えると、フェルゼンが主役のベルばらって演じる方は難しいのかもしれません。

 

 

ものすごく前置きが長くなりましたが、雪組『ベルサイユのばら』の感想を綴ります。

内容に触れていますので、まだ知りたくないよという方はそっと閉じてくださいませ。

 



 

 

冒頭に色々と書きましたが、豪華絢爛な衣装と装置、数々の名場面や名曲を前にすると、「あぁ、やっぱりベルばら最高~!!」となってしまうのです。

脚本への突っ込みはあるのだけど、 


咲ちゃんフェルゼンがめっっちゃ素敵で、夢白ちゃんアントワネットの美貌と気品にひれ伏して、あーさオスカルのあまりのオスカルぶりにときめいて、「もうそれだけでいいじゃないか!」


なのです。 

→単純やな …^^;

 


咲フェルゼンはオープニングの迫上がりから素敵。

アントワネットから受け取ったステファン人形を手に歌う主題歌「愛の面影」がこれまた良い。

アントワネットを愛する気持ちがひしひしと伝わってきて、この愛をアントワネットが断頭台に向かう時まで貫き通しているのが伝わってきます。

 

で、新演出のザ・ピンク!なアントワネットとの逢瀬の場面。

ポスターのピンクの場面がまさか本当にあるとは!

夢々しいセットの中バラの精の娘役さんが大勢出てきて美しく舞っていると、中央にでっかいピンクのバラの蕾のセットがおもむろに登場。

こ、これはこの中からもしや…と思っていると桃が割れるように「パッカーン」と蕾が割れて、ポスターのピンクのお衣装に身を包んだ咲フェルゼンとあやアントワネットが!

なんか文字にするとギャグみたいなんですが、見ると絶対に「素敵~♡」となります(笑)

ベルサイユ宮殿のバラの庭園で密かに逢瀬を重ねる二人、原作でよく見る二人の周りにバラが舞っている絵、まさにあれです。

二人で愛を確かめ合った後に、デュエットダンスを踊るのがまた素敵。

フィナーレではがっつりデュエダンはなかったので、ここで幸せいっぱいのピンクのデュエットダンスがあって本当に良かった。

 

宮廷の夫人と令嬢たちが広間におしゃべりしているシーン。

ジャンヌの音彩唯ちゃんの嫌味ったらしさ、いいですね~。

歌える上に、お役の幅もどんどん広がり、これから増々楽しみです。

そして、モンゼット侯爵夫人(万里柚美さん)とシッシーナ伯爵夫人(杏野このみさん)がいい味出してます。

フェルゼンかオスカルのどちらがより素敵か、客席を煽ります(→是非、拍手で参加しましょう!)

その後フェルゼンとオスカルが登場して渋々退場する時も、あんこさん「フェルゼン!…好きっっ!」やら、万里さん「あたくしの、オスカルさまぁ~!!」やら言ってしっかり爪痕を残しているので、もう可笑しくて。

(咲ちゃんもあーさも、よく笑わずにいられるものだ)

けどこのご婦人を中心とした貴族の能天気さが、苦しむ民衆と良い対比になるのですよね。

あと娘役さんの出番も増える!これも大事。

 


そしてお待ちかね、今宵一夜です!

フェルゼン編の今宵一夜、正直、唐突過ぎてびっくりしました…

オスカルが自室で帰国したフェルゼンからの手紙を読んでいて、アンドレの思いに気づかされてアンドレを呼び出して~という流れですが、手紙を読んでいる時はまだフェルゼンに思いを寄せている感じなのです。

けれど呼び出したアンドレに気持ちを確かめているうちに、自分の本当の気持ちに気が付いたという事なのでしょう。

宝塚のベルばらを観劇する方は大概原作もご存じだから、脳内で補完すればオッケーです(笑)

麗しいあーさオスカル様と、男らしいあがたアンドレを堪能すれば、それで良いのです。

アンドレの腕の中で「これが愛なのだな」という幸せそうなオスカルと、そんなオスカルを愛おしそうに見つめるアンドレ。

オスカルとアンドレの事はもっと書きたいのですが、長くなっているので次回へ続く…

 


けど最後に、一幕ラストのスウェーデン王宮の場面について書きたい。

幕があくと雪組カラーの緑を基調とした豪華な宮殿、色とりどりの豪華な衣装を身にまとった居並ぶ貴族の皆様、そして上手奥の玉座に威厳あふれる国王グスタフ3世の夏美ようさん。

スウェーデン政府の厳しい監視下におかれているフェルゼンは、国王への謁見のどさくさにまぎれて国外脱出を図るため颯爽と登場。

チラシ裏面の、あの緑色が配色された軍服を纏ってます。


アントワネットへの愛の真意を問う国王に、堂々と強い愛を語るフェルゼン。

(後ろの貴族の皆様の怪訝そうな顔にも注目!)

国王はそんなフェルゼンの姿に心打たれてフランス行きを黙認しようとするけど、軍隊はそうはさせぬとフェルゼンを全力阻止。

ここの立ち回りもいい、咲フェルゼン カッコイイ!!

国王は兵士を制止して「フェルゼン!行くが良い!!」って、えぇ~!?まじで!?なんて思っていると、フェルゼンは銀橋に颯爽と移動してなんと、下手階段から客席へ。


フェルゼン様が、まさかの降臨です。


客席はどよめき大興奮、フェルゼンの駆け抜ける道はライトに照らされ、中通路〜下手客席扉に到達したフェルゼンは舞台の国王に敬礼、颯爽と扉から捌けていき幕。


このサプライズにすっかり高揚して、色々な突っ込みどころなんて吹き飛び「ベルばら最高!!」

近くの男性の方は「いやぁ~もう鳥肌立ったわ!!凄いもん見たなぁ〜!」なんて言ってましたww





ものすごく長くなったけれど、まだ続く。



最後に。

昨日御園座にて無事に花組「ドン・ジュアン」が開幕しましたね。

ひとこちゃん、みさきちゃんプレお披露目おめでとうございます!!

そして本日17日には、ほのかちゃん率いるもう一つの花組チームも無事に開幕。

雪組も花組も、無事に千秋楽まで公演できますように!!


アデュー!!🌹🌹🌹