ある国の会話。
「リチャード君の家族は何人?」
「僕?お父さんとお母さん。それと、母さん父さんだよ。」
「母さん父さん?」
「うん。2人目のお父さんだよ。」
「???」
「お母さんは生んでくれた人でしょ?お父さんと、お父さん母さんは僕の遺伝的な親なんだ。」
「へ~?」
「でもね、来年からお母さんはお母さんじゃなくなるんだ。」
「そう言えば、そんなニュースが流れてたね。遺伝的な女親がお母さんになるんでしょ?」
「うん。でもね、僕にはどちらも親なんだけどね。」
ある国の会話。
「リチャード君の家族は何人?」
「僕?お父さんとお母さん。それと、母さん父さんだよ。」
「母さん父さん?」
「うん。2人目のお父さんだよ。」
「???」
「お母さんは生んでくれた人でしょ?お父さんと、お父さん母さんは僕の遺伝的な親なんだ。」
「へ~?」
「でもね、来年からお母さんはお母さんじゃなくなるんだ。」
「そう言えば、そんなニュースが流れてたね。遺伝的な女親がお母さんになるんでしょ?」
「うん。でもね、僕にはどちらも親なんだけどね。」
私が年齢を感じたのは23の夏だった。
それまでなかった目元にしわが一本。
どうこすっても、どう引き伸ばしても消えない。
友達にそれを話すとこんなことを言うの。
「笑わなければ、しわは増えないよ」
って。
だけど、私は、どんどんそのしわが増えていった。
ずっと、笑っていたから。
そうさせていた意地悪な人がいたから。
今日もひとつ、私はしわが増えた。
きっと、顔には今まで歩んだ幸せが刻まれているのだろう。
「妊娠したの。」
そう告白されて、うれしいと素直に喜べる男性は何人いるのだろう。
昨日、彼女と会った俺はそう告白された。
お互い21の大学生。あと一年で卒業だと言うのに。高校の同級生ではあったが付き合って半年足らず。結婚しよう、と言うのが正解だったのだろうか?実際答えたものは、こうだった。
「考えさせてくれ。」
と、苦い顔で。
正直、迷惑だった。何で俺が?何で?って。確かに、美穂のことは嫌いじゃない。好きかと言われれば大好きだ。だが、子どもや、結婚となるとそれは違う。
「あ~、面白くねぇ。」
俺は、昨日のことを忘れようと街をぶらついていた。
あたりかまわず、遊べそうな女に声をかけた。後々考えると最低のことだがとにかく、現実を忘れてしまいたかったのかもしれない。全員はずれ。全く、ドイツもコイツも運を手放してしまった俺を相手にしようとしない。そんな時
「おに~さん。そんなことしても誰も付いてこないよ。」
と、見知らぬ女から声がかかった。
「誰?逆ナン?」
笑顔で声をかけてきた彼女は、白いワンピースに長い黒髪。まだ、あどけなさの残るその顔を見る限り彼女はおそらく20くらいだろう。かなりの好みだ。
「暇ならさ、行きたいところがあるんだけどいい?」
「あ、あぁ。」
彼女が連れてきた場所は、街の裏手ある川沿いでよく、俺が高校生だった頃、美穂と来ていた場所だ。遊び場としては隠れたデートスポットで春になると、ここは花畑になり、今のように冬の時期だとまだ花は咲いていない。俺たちの秘密の場所だ。
「残念だったな。」
彼女がしゃがみこみながらそうつぶやいた。
「どうして?」
すると、彼女はこちらをふり返って言った。
「まだ、つぼみだから。」
「あぁ、来週くらいには花が咲くんじゃないか?」
すると、彼女はこう言った。
「無理よ。だって、私、今日いなくなるんだもの。」
そう言った彼女の顔がひどく寂しそうだ。
「え?」
「うん。そういうことなの。仕方ないわ。」
そんな言葉が昨日、美穂に言った心無い言葉を思い出させる。
「バカか?お前、俺等生活力ないし、おろせよ。」
と、言いサインした姿が胸を貫いた。今日、俺らの子どもは死ぬ。
「バイバイ。ありがとね。お父さん。お母さんが大好きだった花畑見たかったな。」
「な、お前もしかして。美穂の・・・?」
そういい残し目の前にいたはずの彼女の姿はスっと消えた。
俺は携帯を取り出し、美穂に電話をかけた。
「・・・やろう。」
出ない。すると、後ろから声が。
「正太郎!」
美穂の姿だ。
「・・・よかった。お前、まだ、おろしてないよな?」
彼女は黙ったままだった。
「・・・ごめん。」
え?
「ごめんね。おろせなかったの。私が・・・。」
そういい、彼女は泣き出した。
「俺も、昨日はごめんな。うん。じゃあ2人で考えていこうぜ。名前、蕾に決めたんだ。」
「まだわからないのに?」
「きっと、女の子だから。」