マジック・マイク ラストダンス@新宿ピカデリー | てるみん ~エンターテインメントな日々~

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 破産によって全てを失ったストリップダンサー、マイクが、資産家の女性マックスの依頼を受けロンドンへ、という導入部。ストリッパーあがりのバーテンがリバティでブランド服を揃えてもらい、贅沢な暮らしを始めるのはまさに「プリティ・ウーマン」の男性版。男性ストリップダンスの世界とその裏側を描いた旧作とは異なり、一か月かけて舞台を作り上げる、というのがメインストーリー。劇場好き、バックステージ好きにはたまりません。どの国の舞台でも、キャスティングに始まり、プロデューサーとの衝突、予算の問題などもあるんだな、と。初日前に公演打ち切り→演出家をチェンジしてのリメイクという流れは良くあるストーリーだけどこのあたりはあまり深く書きこまれてなく、ひたすらラスト30分のショー場面に向けて進行していきます! そして、ショー場面はダンス・ダンス・ダンス。ミュージカルやバレエの世界ではお目にかかれないステージ。キレイなダンスではなく、パワフルでスポーティ。

 

 東京のミュージカルは宝塚出身者が出演していることが多いからか、同じ作品を宝塚と東宝がそれぞれ上演すると「男性が演じると生々しいから嫌」というトンチンカンな観客も少なくないのですが、メンズ・ストリップは男性キャストだけでなく、女性の観客のノリがあって成り立つものなので、舞台に上げられていきなり恍惚の表情を浮かべてダンサーとノリノリに絡む観客が当たり前にならない限り、日本でこの手のショーは難しいですね。東京もたまにメンズストリップのショーを上演する小屋ができたりしますが、いずれも長続きしないのはまだ大人の娯楽としての観客が育ってないのもあるのかな、と思いました。照れたら終わりですもの。それにしても、娘の前で性についての話を平気でできる文化が一番の衝撃。日本だと淫乱ママとしてドン引きされそう。

 

Magic Mike's Last Dance  2023年/112分

【スタッフ】
監督:スティーブン・ソダーバーグ
製作:ニック・ウェクスラー グレゴリー・ジェイコブズ チャニング・テイタム リード・キャロリン ピーター・キーナン
製作総指揮:ジュリー・M・アンダーソン
脚本:リード・キャロリン
撮影:ピーター・アンドリュース
美術:パット・キャンベル
衣装:クリストファー・ピーターソン
編集:メアリー・アン・バーナード
音楽監修:シーズン・ケント
振付:アリソン・フォーク ルーク・ブロードリック

【キャスト】
マイク・レーン:チャニング・テイタム
マクサンドラ・メンドーザ:サルマ・ハエック・ピノー
ビクター:アユブ・ハーン=ディン
ゼイディ・ラティガン:ジェメリア・ジョージ
ウッディ:イーサン・ローレンス
ハンナ:ジュリエット・モタメッド

公式サイト
https://wwws.warnerbros.co.jp/magicmike-lastdance/