都庁おもいでピアノ/バンクシー作品らしきネズミの絵 | てるみん ~エンターテインメントな日々~

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(蓋が開けなかったので、この写真は借り物)

 

 都庁の南展望室がリニューアルオープン(代わりに北展望室は2019年5月1日から2020年1月中旬頃まで、改修工事のため休室)。六本木ヒルズやサンシャイン60、世界貿易センタービルなどの展望室は有料ですが、都庁は45階の展望台が無料。何気に穴場スポットだったはずですが、カフェあり、お土産屋あり、観光インフォメーションありと至れり尽くせりなのがばれてしまって、外国人を中心に大人気。30分以上並んでようやくエレベータに乗ることができました。並んでいると前も後ろも外国人。なんだか日本じゃないみたい。

 

(都庁地階入口は長蛇の列!)

 

 大行列だったので展望室はさぞかし混んでいるかと思いきや、スペースが広いこともあり、意外とゆったり。そして、お目当てのストリート・ピアノがこちら。派手派手の黄色いデザインは草間彌生さんによるものです。確かに、一瞬で「草間彌生だ!」とわかります。何をデザインしてもオリジナルになってしまうんだから凄いアーティストです。

 

(一人で訪問したので、ピアノを弾いているのは私ではありません、念のため)

 

 数年前から国立駅前だとか、丸の内、最近では品川駅などで、期間限定で設置されるようになったストリートピアノ。ピアノ自体がアートというだけでなく、みんながこぞって弾いて、知らない人同士で聴き合い、聴かせ合う楽しい場になっています。世の中にはピアノが上手な人が多くて「とてもじゃないけど、私は弾けない!」というハイレベルな場も多いんですが、都庁は小池百合子知事が「腕に自信のある方もない方も、都庁からメロディーを世界中に送ってほしい」とおっしゃってくださったおかげか(?)、音楽ホールへの通り道ではないおかげか(?)、弾いている人のレベルは千差万別。ソロあり、連弾あり、クラシックあり、ポップスあり、子供あり、老人あり。「恥ずかしい」よりも「こんなピアノを弾けて嬉しい!」が勝っています。

 

(15時30分の時点で並んでいるのは3組ほど)

 

ピアノのすぐ横がカフェなので、お茶しながら聴いて下さる方も結構多いんですが、何しろ外国人観光客がいっぱい。みなさん盛り上げ上手で、レベルに関係なく、弾き終わると同時に大拍手。5分間という制限はあるけれど、待ったなしで弾くことと、人前で弾くこと、自分の前の人のレベルや弾く曲がわからない中でピアノを弾くことはなかなか刺激的で「また来よう!」と思った次第。静まり返った中で録画されながら弾くのと違い、ザワザワした中で、観光客が記念に録画しているのとでは緊張感も段違い。

 

(ピアノの奥に見えるのがカフェ)

 

なお、展望室の開室時間(入室締切は、閉室時間の30分前)は9時30分~23時ですが、

ピアノが弾けるのは、10時00分~12時00分 及び 14時00分~16時00分 のみです。

【ルール】

※ひとり5分まで

※屋根は閉めたまま演奏

※営利行為はNG
※他の楽器類を持込んでの演奏、歌唱はNG

※予約はできません

 

 

そして、展望室を降りると、「バンクシー作品らしきネズミの絵」が5月8日までの限定で公開されていました。バンクシーはイギリスのストリートアーティストと言われていますが、無許可で公共物に無断で書き込まれるため「落書き」として犯罪扱いされたり掃除されてしまったり、大英博物館やメト美術館に勝手に作品を飾ったりする「芸術テロリスト」で、一方、正式な作品オファーは断ってしまうという扱いにくいお方。

 

今回展示されているのは、ゆりかもめの日の出駅付近にある防潮扉で発見された、バンクシーが描いた可能性の高いネズミの絵。小池百合子都知事は「東京都として公共物への落書きを容認しているわけではない」と公式コメントしつつも、自信のTwitterでは「あのバンクシーの作品かもしれないカワイイねずみの絵が都内にありました!  東京への贈り物かも? カバンを持っているようです。」と、楽しんでいるご様子。本人に「ホンモノ?」と確認するも返事がこないので「バンクシー作品らしきネズミの絵」と名付けるあたりが正直! 

 

(ストリートアートか違法行為かで意見が割れています)

 

ホンモノかニセモノかはっきりしてないし、ストリートアートを放置せずに撤去したこと、政治や社会を非難しているバンクシーの作品が都庁に飾られることなど、話題満載ですが、個人的には、描いた人も飾った人も遊び心があってイイネと思っております。ミステリアスなのがまた楽しい。