美術館の宝庫ヨーロッパ。イギリス・ロンドンにも個性的な美術館がたくさんあります。テート美術館もその一つ。厳格な国がらか、イギリスの美術館はエロスに関してはあまりオープンではない印象があります。さすが、エリザベス一世やヴィクトリアが治めた国! そんな中「ヌードの200年」がテーマの展覧会で世界巡業してしまうという冒険的企画が登場。横浜に上陸しました。
ちょっと予想はしていましたが、フランスやイタリアの美術館だったら、展示品も伸びやかで(はい、思いっきり偏見です! でも、そんな印象ありません?)「女性はキレイね~」って男たちが投げキスをしるものですが、たかが(と言いきってしまいますが!)ヌードを鑑賞するのに、あれこれウンチクとゴタクを並べ立てるのがムッツリ・スケベなイギリス紳士らしくて、そして、イギリス女性も、大らかにエロスを楽しむにのはまだ難しいのかも。春画の国のおじさん(私)は鑑賞しながら思わず「プププ」。
思いっきり美化して理想像を作り上げた絵画や彫刻は整形美人っぽくてどこか不自然な一方、リアルを目指すアーティストはなぜか美しくないモデルを(あえて?)選ぶ傾向があり、エロティックというより汚い! さらには、超現実離れしてしまって、もはやヌードなのか何なのかわからない作品もあったりして、収拾がつきません。出産シーンだったり、男女の合体シーンだったり、ゲイベッドイン・シーンだったり、描かれているものはPTAが発狂しそうなものも多いのですが、もし、この展覧会に思春期の子供たちを同伴したところで何ら問題ありません。だって、欲情を駆り立てるものが皆無ですから!
唯一、エロティックだったのはロダンの『接吻』。この作品だけ写真撮影OKでした。『接吻』というタイトルに反して、キスしている口元が隠されているのが何とも不思議。なんでも、不倫の現場がテーマで、この接吻を目撃した浮気相手の旦那さんが逆上して二人を斬り殺す!という、非常にドラマティックな場面。360度から鑑賞できるんですが、正面からだと男性が大股開いているように見えるでしょ。でも、実は、女性の右足のすぐ下に男性の左足があるんです。つまり、男性の両足はほぼ綴じだ状態で、思いっきり体をねじって、もたれかかる女性を支えているという、なんともゴールドジムな作品で、接吻よりも『抱擁』という印象を受けました。
それにしても、本当は「お好きでしょ♪」なくせに、ヌードを鑑賞するまでにここまで研究してしまうイギリス人って凄い!!! ヌードなのにエロス皆無だなんて信じられない('◇')ゞ
【展示内容】
1.物語とヌード
2.章親密な眼差し
3.モダン・ヌード
4.エロティック・ヌード
5.レアリスムとシュルレアリスム
6.肉体を捉える筆触
7.身体の政治性
8.儚き身体
【会期】
2018年3月24日(土)~6月24日(日)
【開館時間】
10:00-18:00
*ただし、5月11日(金)・6月8日(金)は20:30まで
(入館は閉館の30分前まで)
【休館日】
木曜日、5月7日(月)
*ただし5月3日(木・祝)は開館
【主催】
横浜美術館、読売新聞社、テート
【協賛】
大日本印刷
【協力】
日本航空、みなとみらい線、横浜ケーブルビジョン、FMヨコハマ、首都高速道路株式会社
【後援】
ブリティッシュ・カウンシル、J-WAVE
【公式サイト】
https://artexhibition.jp/nude2018/




