【観劇日記】新国立劇場バレエ団「ファスター」「カルミナ・ブラーナ」@新国立劇場オペラパレス | てるみん ~エンターテインメントな日々~

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 今日、4月27日は千秋楽ラッシュで、日生劇場では「ラブ・ネバー・ダイ(オペラ座の怪人の続編)」が、東京文化会館では二期会の「蝶々夫人」が。千秋楽ではないけれど、東宝劇場では花組トップスターのサヨナラ公演真っ盛りだし、正直、どこの劇場に足を運ぼうか悩んだんですが、結局、昨日も新国立、今日も新国。良いものは何度でも。でも、キャストは総入れ替え。「ファスター」組と「カルミナ・ブラーナ」組が入れ替わったので、出演者は変わらないんですけど。


 昨日はただ圧倒されて終わった「ファスター」は二回目になるとかなり冷静に。ミュージカル「ウェスト・サイド・ストーリー」に似ている音楽でひたすら駆け回る40分。昨日も今日も素晴らしかったけれど、別格感があったのが八幡顕光。「まーた八幡君褒めてるよ」と思われるでしょうが、仕方ない、素晴らしいんだもの。ジャンプ前にタメがあって、高速で高い位置までジャンプするので、その剃刀のような切れ味に「危ないっ、怪我しそう」とドキドキ&ハラハラ。こんなにスリリングなダンサーはそういません。そして、勢いだけでなく、しなやかなフォルムと決めポーズの正確さ。今日の神学生2の場面の拍手、大きかった! 小柄なんだけれど、ソロ場面では大舞台の空間をちゃんと埋めるし、群舞では誰よりも踊りが大きいし、プリンシパルの鏡! 今、全盛期を迎えている旬のダンサー。


 でも、今日の目玉は何といっても湯川フォルトゥナ。初演キャストの底力といいますが、存在感だけで他者を圧倒。決めポーズ一つで、美しき一瞥だけで客席の男たちを抹殺。「お前は俺の女だ」と神学生3に勘違いさせておきながら「はっ? 誰にそんなこと言ってるの? 100年早いわよ!」と彼を蹴散らす姿が最高。相変わらず素敵な姐さんです。可愛いタイプのダンサーは多いけれど、大人の女性を粋に演じられる貴重なダンサー。昨日のカーテンコールではフォルトゥナと神学生3がダブルトップ扱いだったけれど、今日は湯川フォルトゥナ降臨に一同ひれ伏すのみ。両腕を掲げるって喝采を受けるんですが物凄い貫禄。


 この二人、ビントレー監督の元で花開いたダンサー(八幡君は研修所にいる時に「カルミナ・ブラーナ」に抜擢されたし、湯川姐さんは「カルミナ・ブラーナ」で最大の当たり役を得たのではないかと。そんな「カルミナ・ブラーナ」振付のビントレー監督の任期も今年の6月まで。素晴らしい作品と仕上がりに感動したものの「あと一作品(パゴダの王子)でお別れ」かと思うと切なくなってきます。


【スタッフ】
「ファスター」
音楽:マシュー・ハインドソン
衣裳:ベックス・アンドリュース
照明:ピーター・マンフォード


「カルミナ・ブラーナ」
音楽:カール・オルフ
装置・衣裳:フィリップ・プロウズ
照明:ピーター・マンフォード
ソリスト歌手:安井陽子、高橋淳、萩原潤
合唱:新国立劇場合唱団


指揮:ポール・マーフィー
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

芸術監督・振付:デヴィッド・ビントレー


【キャスト】
「ファスター」
闘う:小野絢子 福岡雄大
投げる:福田圭吾 米沢 唯 寺田亜沙子
跳ぶ:本島美和 菅野英男 奥村康祐
チームA:五月女遥、石山沙央理、盆子原美奈、広瀬碧
チームB:橋一輝、小野寺雄、宇賀大将、野崎哲也
シンクロ:今村美由起、若生 愛、川口藍、原田舞子
マラソン:五月女遥ほか全員


「カルミナ・ブラーナ」
運命の女神フォルトゥナ:湯川麻美子
神学生 1:菅野英男
神学生 2:八幡顕光
神学生 3:タイロン•シングルトン
恋する女(第1部春に/草の上で):さいとう美帆
ローストスワン(第2部居酒屋にて):長田佳世