子育てを振り返る中年の今 | 黒子日記

黒子日記

日々黒いキモチになる出来事を自分勝手に書き綴るだけの自己チュー極まりない真っ黒な空間です



┌(┌*ΦωΦ)┐≡3フーッフーッ

突然ですがツバメの子育てって見た事ありますか?



何年も前のある日、わが家の軒先に二羽のツバメがやってきました

お二方のお眼鏡にかなう環境だったようでお気に召され

一戸建ての建設が始まりました



巣作りから子育て、子ども達の巣立ちまで見る機会に恵まれたのです



ツバメ夫婦は毎日毎日一生懸命にマイホーム建設の資材調達に奔走し

遂に立派な一軒家を構えました



程なく卵を産み、暖め孵化に備える妻へごはんを運ぶハズバンドツバメ


温めること数日間

殻を割り無事産まれた赤ちゃんツバメの誕生と共に

新米のパパ・ママツバメは怒涛の子育てモードに突入しました


産まれた赤ちゃんツバメに合わせてとってきたエサを与えるとすぐに飛び立ち

平等に行き渡るよう

子ども達のエサを運ぶ毎日

一日に何回、どれだけの距離を飛び回るのだろう…




自分の子育て時代を重ね合わせ

ツバメの両親に感心しつつ

エールを送りながら毎日観察し続けたあの頃



ツバメの子ども達の成長はめざましいもので

巣から聞こえていた幼い鳴き声は

いつの間にかひょっこり小さな頭と黄色いくちばしを出し

親鳥が来ると大きな口を開けてエサを催促する

頭もくちばしも次第に大きくなり鳴き声も大きく響くようになると

更に必要となるエサの量も増えていき…


パパ・ママの労働も更に増していく



あんなに小さな鳥のからだのどこにそんなパワーが宿っているのだろう?



必死に飛び回り

エサを確保し

巣に戻っては与え

またすぐに飛び出していく



延々と繰り返される毎日

来る日も来る日も…



巣の中で身を寄せ合う子どもたちはどんどん成長し

巣からはみ出すくらいにまで

そう、親鳥と変わらないほどに大きくなっていて


それでも、それでもまだ子ども達は子どもで

親鳥にエサをねだる


子どもだからね、子どもだから


しかし!親の端くれである中年オバサンのワタクシ、

献身的な親鳥の姿を見ていたら

そうであるのが当たり前ではあるものの

何だか子どものツバメ達に腹が立つという苦笑


あんなに大きくなっても

まだ親に食べさせてもらってるのかと思うと

悔しさに満ち溢れる中年ゴコロを誰かご理解いただけますでしょうか苦笑



悔しさを抱えて巣を見上げたある日



巣は空っぽになっていました




えっ?Σ(゚д゚;)

いない?




大きくなった子ども達は軒先の巣を出て


電線の上に並んでとまっていました



驚く中年オバサン


えっ?

飛ぶの?

うそ、

飛べるの?


いつから?

どうやって練習したの?

いつの間に?



親鳥と同じ大きさとなったツバメの子ども達は

多分あれが親鳥だろうと見える二羽から

ピーチクチクチク

ピーヒョロロー


と、指示を受け

一斉に電線から飛び立ち空へ


うわっ


それは突然の…巣立ち



多分それから二日?三日?


巣に戻りつつ過ごしていた子ども達は


エサのとりかたや

飛び方をマッハの勢いで会得し


とうとう本当にその時はやってきました



みんなで電線に移り

誰かのひと声を受けそれが合図みたいに


全員揃ってはばたきました



そして育った巣にもう戻っては来ません

でした


それが親鳥との別れのとき


二羽だけ

電線に残り向こうを見つめ(…ていたのかは不明ですが)



残った二羽(親鳥)は子ども達が飛んで行った方向を向いて

ただじっとそこにとまっていました



さっきまでそこにいた子ども達と同じ大きさだった親鳥

子ども達を見送った二羽の後ろ姿は急に

とても小さく見えて


ただじっととまっている後ろ姿に

号泣する中年オバサン(私です笑)



あんなに一生懸命飛んで

あんなに必死に子育てして

こんなに短い期間で

大きな成長と呆気ない別れ

見ていて本当に心が泣けてきた

見ていただけだけど、その子育て期間を共に過ごしていたようなキモチになり涙


ピーヒョロロリー

ピー

ピーヒョロロー


と、聞こえていたあの声は

最後の別れの挨拶や会話だったのかな?



もう二度と会うこともないのかもしれない



泣くよね、中年


リアルなツバメの成長記を見て泣く



自分の子育ての未来を先に見せられたような気がして

心が受けたダメージは大きかったあの頃



ツバメって


偉いよなぁ💮



うん、偉い💮