黄色い花 なめがた文庫の新しい本    
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 例のTV番組のテーマ曲が浮かんでくる黄門様の少年期からの物語。
 私には、主人公も時代も名前を知っている程度。
 でも751ページ、興味深く面白く読めた。

光圀伝/角川書店(角川グループパブリッシング)

¥1,995
Amazon.co.jp
 
    ・お・は・な・し・
 
 家康の子どもであり、水戸初代藩主となった光圀の父は、
 生涯正妻を持たなかった。
 したがって子供時代子龍とよばれた光圀は、庶子。
 それも3男坊。
 しかも病弱だった兄のうちの一人は生きていた。

 それが水戸藩の世子(次期藩主)として生きなければならないのは辛い。
 儒教的には、義に反する。
 ということは不義か。
 
 悩む光圀少年のよりどころは、中国の司書。
 もうついて行けないが、そこは親切な作者、読みすすむうちに
 分かるようにしてくれる。
 
 父はお試しといって、途方もないことを子供にさせる。
 7歳の子龍は、夜一人斬首された家来の首を持ってこいと命ぜられたのだ。
 
 次の場面は、その首を大釜に入れて煮るところ。
 ちょっと引きそうな進み具合。
 戦国時代を知る父と、幕府が安定してきた3代将軍家光の時代を生きる
 息子。

 すごいパワーの父親に、負けない息子。
 このあたりには、笑ってしまう突っ込みどころ満載。

 息子のパワーは、いつになったら「大日本史」につながるのか。
 諸国漫遊はなかったらしいが、そのあたりは?

 優しく賢い兄との関係は?

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 あちこち気になるが、明暦の大火のあたりは特に興味深い。

 江戸城の天守閣まで焼け落ちてしまう大火事が短期間に何回も続くのだが、
 幕府はお城より、江戸の町の再建を優先した。
 つまり庶民の生活を大事にしたのだ。
 それから江戸城に天守閣はない。

 幕府の安定とともに幕閣が、内向きになり自分たちのことだけを考え始める
 後半。
 犬公方とあだ名される家綱の時代が来る。
 光圀も老境に達する。
 
 「明窓浄机」という光圀の独白が、本編に挟まれるので、これも気になって
 読みすすむ。
 光圀は、大切なだれかを斬っていた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・黄色い花・・・・・・・・・・
  
  なめがた文庫にとっては冲方 丁の2冊目。
 1冊目は「天地明察」、本屋大賞受賞後すぐの常連さんの寄贈だった。
  ありがたかったねぇ、読みたかったから。

なめがた文庫のおばちゃんの辞書に「新刊書」はないはずが、つい購入。
  作者を信頼しているというのもある。
  
  読んですぐ文庫に寄贈した。
  すでに予約あり。

  ほぼ新刊のうちに補強したのは初めてかもしれない。
  ビニールカバーは高価なのと、つるつる感が嫌いと、そのうえ結局劣化する。
  で今のところ、貸し出しの多そうな本には、薄めたボンドを使っている。
  本のすり切れそうなところや表紙・カバー全体に、濃度を変えてぺたぺた。

  この作業もじつは文庫の仕事として大切。
  おしゃべりしながらやってみたい方は、HPまで。黄色い花