おばあちゃんはハーレーにのって
ニーナ・ボーデン:作 こだまともこ:訳
偕成社:発行 2002年
ハーレーって大きなバイクのことでしょ。表紙の絵のバイクとおばあちゃんのバランスが違うように感じるのですが。日本の画家だから仕方ないとはいいたくない。ハーレーはやっぱりどぎもをぬかせる大道具だから、イメージを忠実に。なんしろ、おばあちゃんが「ブイブイ」と飛ばすんだから。
さて、お話はタイトル通り。本のはじめの方を読んでいると魔女みたいに思ってしまう主人公のおばあちゃんは、孫にとって素敵な人と言うだけでなく、社会人としてもかなりまともな人で、ちゃんと社会制度と常識と彼女の長年の経験とで主人公を守ってくれます。
ちょっと前に読んだイギリスの福祉関係の本のせいもあって、イギリスの人たちのそのあたりの考え方が興味をひきました。
痛いのは(私にとって)、母親のところにいった主人公の感想。「自分の目の前にいるときだけ、あの人は私を感じている」つまり、都合のいいときしか思い出さないあるいは一緒にいても、自分の今に関わるときだけ自分の目線だけで子どもを見ている。だから子どもは親の所有物または、人格を持たない人形?子どもの心を感じることがない生物学上の親。親はなくても子は育つ。でも・・・。
おばあちゃんは見事に孫を愛した。大好きなハーレーに乗って。
YAコーナーに置いてあったり、児童書の棚にあったり。この内容で子どもの本というのがいい。おすすめ。
昨日、図書館に来た高校生くらいの女の子。試験が終わって本読むぞーって感じで、「小さな恋の物語」を返して次の巻を手にとって、他の本を探しに書架の林に入っていった。しばらくしてYAのコーナーの前で本を捜していたので萩原規子の「空色勾玉」を紹介した。「30ページ我慢して読んだら、あとはもう引き込まれちゃうから」というこんなの紹介にもなっていない言葉なのに、即決で「これ借ります」と言ってくれた。本当に怪しい図書館の人ですみません。こんどこれも勧めてみよう。