くつ 昨日、図書館から借りてきた「ムーシカ文庫の伝言板・いぬいとみこ文庫活動の記録」を読んだ。「本と本ずきなおとなと、本を読みにくる子どもたちとのふれあいの場所」(ムーシカ文庫15周年記念号の巻頭文)をめざして、1965年(昭和45年)からはじまった子ども向けの会員制の文庫。まだ原っぱのたくさんあった東京都練馬区で144冊からスタ-トしたそうだ。様々な事情で場所を変えながら、作家いぬいとみこのラフワークとなった。ご本人が病気になるなるまで22年間続いたという。編集者であり作家であったいぬいさんが、文庫活動を続けるのは大変なことであったろうと察する。いっしょに活動を支えた方や文庫の卒業生、応援団方々が「文庫だより」や「追悼文」などの形を取って亡きいぬいさんの仕事を文庫の記録として400ページ1冊にまとめたものである。(2004年 てらいんくから発行)

くつ 温かい気持ちになった。本当に申し訳ないほどいぬいさんの作品を読んでいない。本の背表紙で知っているお名前である。版画つながりで、「うみねこの空」を読んだことがある。モデルになった美術の先生の指導で子どもたちたちが作った版画が文庫にあったと読んでうらやましいことだと思った。その版画がアニメ「魔女の宅急便」の中でつかわれたそうだ。もちろんそのままではないが、そう落ち込んだ主人公のキキは、友達が描いたという自分のをモデルにした力強い絵に救われたんだ。そういえば似ていた。私は版画集でしかみたことがなかったが。

くつ それからカニグズバーグの本の訳者である松永ふみ子さんが重要なメンバーであったこともわかった。岩波書店の編集部にいたのだからおふたりにつながりがあってもおかしくない。そしてこれは本当に末席の話だがお茶の水のレモンという画材店があった。おしゃれな感じがするその店は絵を始めたばかりの私にはあこがれの店であった。松永さんがそこの経営者でもあったとは本当に驚いた。彼女もまた誠心誠意、命がけの仕事をされた方の一人であろう。

くつ 蔵書と志を受けつぐ方が、栃木県益子町で「ま-しこ・むーしか文庫」を開いているという。文庫の活動が人々を温かく結びつけることが可能なら、こんなにすばらしいことはないと思う。

くつ 犬の写真は、「ムーシカ文庫」とは関係ない。我が家の愛犬である。この暑いのに口の周りに毛がボサボサ。そういう種類だからしかたがない。出かけるのに寄ってきたので、車の中からパチリ。どこかの祭りの花火の音が聞こえる。