久しぶりに読んだ本は、古本屋で買ったまま積んであった1冊。作者のキャサリン・パターソンは、1932年の中国生まれ。宣教師の家庭に育ち、日本にも4年間ほど滞在したことがあるとか。かん子さんおすすめの作家の一人。アメリカの家族は実に複雑。そして自国が戦場になったのは南北戦争ぐらい。しかし他国に戦争に行ったアメリカの若者は、戦争だらけの現代史そのままだ。そんな中、家族はどのように再生してくのか。


もうひとつの家族 

キャサリン・パターソン:作 岡本浜江:訳 偕成社:発行 1992年

ベトナム戦争でなくなった兵士の墓碑銘を指でなぞっている少年がいた。お母さんにはポーク(豚)と呼ばれる11歳。お父さんはベトナム戦争で亡くなったと聞かされている。記憶はない。一枚のおどけたような制服姿の写真があるだけ。そしてたくさんの本。お母さんはお父さんのことをはなしたがらない。

パーキングトン=ワデル=ブロートン5世が彼の正式な名前。4世が父親、会ったことのない3世のおじいちゃんなら、父親のことを話してくれるかもしれない。少年はもうひとつの家族、祖父の元へ旅立つ。期間は2週間。

彼が癖のように頭の中で考えるのは、アーサー王伝説の一節。このあたりが文化の違い。高揚している気分は感じるのだが、聖杯とかよくわからない。サトクリフのアーサー王伝説が下敷きのよう。かえって馴染みのない時代のローマンブリテンシリーズの方がぴんと来る。きっとキリスト教に関する知識がないせいだろう。

祖父は口がきけず、自分一人では歩くことも出来なかった。その存在すら知らされていなかった叔父は、近寄りがたく、不思議なアジア系の少女は少年を攻撃することに手をゆるめない。しかし農園の生活は・・・・。水が美味しそう。朝の風景もいい。

同じ作者の本は、図書館に必ずあるはず。ぜひ手に取ってみてください。

・テラビシアにかける橋 ・ガラスの家族 ・海は知っていた ・お父さんと歌いたい 以上児童書の棚。

課題図書になっていたらしく赤いシールがべたりと貼ってある。せっかくの表紙が台無し。なんとかならないのかな。帯で充分。表紙やカバーを楽しんでいるものとしては一言いいたい。

=おまけ=

やっと好きなスキンに出会えた。文字も読みやすい。ずっとこれでいきたい。これからもいいデザインお願いします。