町工場 世界を超える技術報告

小関智弘:作 小学館文庫 1999年


自転車 マスコミが取材に来るときはきまって景気がよくないときだと、本書にあった。日本の工業発展をささえてきたというわりには、零細とか低賃金とか長時間労働だとかマイナスなイメージにつきまとわれる町工場。そういえば、ドラマでも辛い設定に使われることが多い。しかしそれが誤解でもないが、すべてでもない。町工場で働く人たちについて書いていたら、世界を超える技術が生まれることを書くことになったというのが、本書のタイトルではないだろうか。1982年から1996年までの講演や雑誌や新聞の依頼原稿を文庫にまとめた一冊である。

自転車 作者自身も旋盤工として京浜工業地帯の町工場でずっと働いてきた。「それらの人たちの力の源泉が、けっして場あたりな当座しのぎものではなかったことを、理解して頂ければうれしい。」と書く。町工場を映像や本でしか知らない私たちだが、本書によって見えて来るものは大きい。

自転車 ローマンブリテンだのアーサー王のあとにこうした本が入るのも、ブログの書き手の気まぐれもでもあるが、だまされたと思って読んでほしい。文庫になって古本屋に並んでいることも多い。もちろん図書館には必ずある。小中学校にはおいてないかな。