➡️≪休日の朝に≫ 後半





『あんたさぁ、

 お母さんが、心配しちょったとよ。

 電話もいーっちょん出ん、とか言って。

 正月も帰らんかったし、

 ゴールデンウィークも、帰らんとか。』


「えぇ〜…いや、別に、

 心配せんでいいって。

 それに正月は、仕事やったから。」


『私の方に、こないだから、

 何っ回も電話あるっちゃけん!』


「それは知らんけど(笑)

 お母さんは、平日に掛けてくるけん、

 電話出れんとって。

 それに、後からちゃんと、

 LINEは送っとっちゃけん、いいやん。」


『LINEじゃなくて、電話したげなさい。』


「はいはい、分かった分かった。」


『返事は1回!』


「はいはい。」


『また2回…ムカムカ

 あと、"孫の顔はいつ見れるんやろか"

 やってさ(笑)』


「え…いや、孫もうおるやん(笑)

 姉ちゃんが、

 子ども連れて、帰ったげな。」


『私は、しょっちゅう帰っとるって。

 それに、そーゆー問題じゃないでしょ。』


「もー、分かっとー分かっとー。

 姉ちゃんは近いき、

 すーぐ帰れていーねえー


『あんたも、そげん変わらんでしょ!』





『で、ちなみに、

 ゴールデンウィークって、

 何か予定あるとね?』


「え? ん〜、まぁ…

 あると言えば、あるし。

 無いと言えば、無いし。」


『もー、相変わらずはっきりせんねぇ。

 じゃあ、ゴールデンウィーク、

 迎え行っちゃるけ、一緒帰るよ。』


「え…いやいや、いいっていいって!

 大丈夫大丈夫!

 だいたい姉ちゃん、遠回りなるし。」


『お母さんが、うるさいとって。

 それにね…

 "そろそろ嫁探しも、私らがやらなかぁ"

 だってさ笑い泣き


「はぁ!?

 いや、なんで、そんな…はぁ!?」


『やけん、可愛い可愛い弟の為なら、

 遠回りしてでも、私が迎え行っちゃる爆笑


「いやいやいやいやいや!」


『どーせ、部屋も散らかっとるやろし、

 ついでに片付けちゃーけ


「それは…まぁ助かるけど…

 じゃなくて!」


『良いやん、予定無いなら。

 お嫁ちゃんが、見つかるかも、よキラキラ


「姉ちゃんさ…

 何か…楽しんでない?」


『あら、そーんなことな〜いわよニヤリ


「…はぁ〜〜。」


『ま、田舎の長男に生まれた、宿命よウインク


「…はぁ〜〜〜。」


『じゃ、そゆことで。

 また近くなったら、連絡するきー。』


「…はいはい。」


『返事は1回ムカムカ






((よく鳴るのは、

 社用の方だけで、良いんだけどなぁ。))


まったく、いくつになっても、

姉の強引さには、敵わない。


携帯を机に置き、

大きく伸びをし、コーヒーを淹れる。


これからまた、

色々と、忙しくなりそうだ。



雨蛙


 

 

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