現在、3歳の息子、甘えんぼ将軍。
2歳6ヶ月で、自閉症スペクトラムの診断を受けました。2歳1ヶ月から、療育に通っています。
3歳になって、数日。
半年前から予約していた発達検査の日のことの続きです。
甘えんぼ将軍は、検査の結果。
普通に?自閉症スペクトラムでした。
まあ、半年前には。
先生から、「自閉症スペクトラムでほぼ間違いない」と言われていたので。
私は。
「まあ、そうだよね」と思う程度でした。
先生
「やはり、できることとできないことの差が激しいですね。
できること、特に視覚的に見て覚えられるものは突出しています。数字、文字を覚えることは得意ですね。
できないことは、言葉ですね。
甘えんぼ将軍くんは、今、とにかく知識を溜め込んでいるように思います。
それと、抽象的なことも苦手ではないですか?
たとえば、大きい、小さいなど。」
私
「あー…確かに。絵本で教えてみても、わかっていないです。
でも、食べ物なら、自分で大きいものを選んで食べることはしますが…」
先生
「食べ物で、大きいものを取ってと言えばわかりますか?手に取れますか?」
私
「無理です」
先生
「それと。
数が好きで、数字を100まで覚えているのに、1と50はどっちが大きいか、小さいかわからない。
5+5が10になることが理解できない子もいます。
もちろん、これは、わかる子もいます。
そういう数の概念が理解できない子は、個別に丁寧に教えていかないといけません。
甘えんぼ将軍くんは、まだこの辺はわからなくて当然の年齢なので、少し先のことですが。」
先生は続けてこんなお話をしてくれました。
「私は、この子たちには、この世界がどう見えているんだろうとよく考えるんです。
どうしても少数派だから、この世界は生きづらいと思うんです。
この子たちの当たり前は、私たちには当たり前じゃない。
私たちの当たり前は、この子たちにはわからないし、理解ができないことが多い。」
「私が考えるに。
コンピューターでいうと。
MacとWindows、iPhoneとAndroidのようなものです。
Macには、本当に素晴らしいアプリがありますが、それをWindowsに入れても、そのアプリは使えません。
全然使えないものになってしまう。
本当は素晴らしいアプリなのに、です。
環境が変わっただけで、評価が大きく変わるんです。
最近は、iPhoneのアプリをAndroidに入れても使えるものが出てきています。
こういうのを互換性と言います。
自閉症スペクトラムの子たちも、こういう風な状態なのではないかと思います。
自閉症スペクトラムの子の中には、突出した能力や特異な才能がある子がいます。
いわゆるギフテッドです。
聞いたことはありますか?」
私
「聞いたことはありますが…
それは稀なことでしょう?
自閉症の子がみんなそういう能力があるわけでは…」
先生
「まだ甘えんぼ将軍くんくらいの年齢だと、何か能力があるのかないのか。
あってもどんな能力なのか、まだわかりません。
成長して、小学生以上になったとき。
この子にはこんなすごい能力があったの?!と驚くことがあります。
実際、本当に、そういうことってあるんですよ。
でも、そうなったとき。
この世界への互換性がないと、その能力を発揮できません。
せっかく素晴らしい能力があるのに、それを活かせない。
MacとWindowsと同じです。
甘えんぼ将軍くんが互換性を備えておくことで、いつか素晴らしい能力に気づいたとき、その能力を発揮させられます。
でも、互換性がなければ、全く発揮できないんです。
今、この小さいうちから療育に通うことには、この世界への互換性を身につけることに繋がるはずです。
とりあえず、今は、日常生活を楽に送ることができるように、皆と一緒に保育園で生活できるようにするためです。
日常生活が大変なのに、能力云々なんて話は難しいですから。
互換性を身につけて、日常生活を楽に送れるようになっていれば。
もし、突出した能力に気づいたとき、きっとその能力を発揮できるし、彼の強みになります。
互換性を身につけるため、まだしばらくは療育を続けることが甘えんぼ将軍くんのためになると思います。」
先生は、こういう風に話をしてくれました。
まさか、ギフテッドの話をされると思っていなかったので、驚きました。
もちろん、甘えんぼ将軍がギフテッドだと言われたわけではありません。
でも。
もし、万が一。
そうであったときのことまで先生は考えてくれているんでしょうか。
単に。療育を続けさせたくてこの話をしたのか。
真意はわかりません。
でも。
もし、何か強みになるような能力があったら、やはり嬉しいです。
先生の言う「互換性」を身につけられるように、これからも療育に通わせて、甘えんぼ将軍の成長を見守ります!!