ブルース#2 あまでうすが選んだ雨の三部作 その壱:さよならレイニー・ステーション  | アマデウスが風の街より南風に載せて情報発信♪

ブルース#2 あまでうすが選んだ雨の三部作 その壱:さよならレイニー・ステーション 

さよならレイニー・ステーション 上田知華+KARYOBIN
本当ならばこの企画は梅雨時にお届けしたかった。
だってタイトル又は歌詞に雨が頻繁に登場するのですから。

雨とブルースの関係
ミュージシャンが雨をモチーフに作品を創作する場合、ほとんどが憂鬱なイメージとなります。
この憂鬱なイメージは、えてしてブルースへと発展していったりします。そこで雨を歌った曲と
ブルースの関係について考えながら3つの曲を聴いてみようではありませんか。

ブルースのコード進行
まずその曲がブルースに聴こえるかどうかは、コードの進行にあります。
ブルースのコードが頻繁に又は全編に渡って出てくれば、その曲はブルースと言うことになります。
でも単純にそれだけで片付けることができないのがブルースの面白いところ。たとえ全編に渡って
ブルースのコードがあったとしても、歌い手にブルース魂がなけれが、単なるポップスに聞こえます。
演歌魂のない歌手に演歌を歌わせても、演歌にならないのと同じことです。

ブルース魂を高揚させる歌詞
もし歌い手がこの上ないブルース魂の持ち主であったとしても
それを高揚させる歌詞でなければ、ブルースを歌うことなど不可能。
ゴスペルが下界に降りてきてブルースとなり、数々の失恋を含めた別れを歌ってきました。
その失恋や別れのシチュエーションを演出してくれる代表的なものの一つが雨ですね。

上田千華とブルース
上田千華にブルース魂はあるのか?
今までの彼女の作品を聴けば、この質問に「ない」と答える人は多いでしょう。
特に上田知華+KARYOBINの時代に発表したアルバムの作品は、どれもブルース的なものは
ほとんどありません。しかし耳をよく澄まして聴いて見て下さい。
彼女はブルース魂を心の中の宝石箱にしまってあるだけで、決してブース魂のない
ミュージシャンでないことが伝わってくるはずですよ。

さよならレイニー・ステーション
この曲は珠玉のポップスバラード、どこにもブルースコードはありません。
ブルースコードをかすめることすらなく、バラードのお手本とも言うべき秀作。
イントロの歌い出しからサビに至るまで、ポップスバラードはこの様に作曲しなさいと
誇らしげに音を奏でるが如く、宝石のような作品を披露しています。
またこれだけクラシックの作曲技法を取り入れたポップスも、他にはなかなかないと言えます。
イメージカラーは白が強く、ところどころに水色のイメージが湧いてくるだけ。

もう一度言います
よく耳を澄まして下さい
彼女のブルース魂が聴こえるでしょう!!!


さよならレイニー・ステーション/上田知華+KARYOBIN


P.S
さてこんなにいい曲が、何故誰にもカバーされないのか?
過去に倉田まりこがカバーしているが、あまりにもさらりと歌い上げたため、
別の境地など全く見い出すことなく、原曲から遠く離れていきます。
やはりこの曲を歌うには、越路吹雪か美空ひばりクラスの歌唱力が必要なのか?
いや、それでは曲が、とてつもなく重くなってしまう。
曲の深みを残したまま、軽く歌える歌手が何処かにいないものだろうか。
私は、そんな歌手が現れ、カバーしてくれるのをいつまでも待っています。