五百円を入れての三回目
景品の位置をちゃんと見るために、横に移動して、奥行きを慎重に確認
すると、正面に俺以上に、景品を確認するニット帽を被るおやじさんを発見
誰何だ?
気になるが、やるしかない
アームの位置はぴったり、
しかし、ワッカの外にあたり、またもや、入らず
ん?
さっきおやじさんが、そこじゃダメだよ顔してこっちを見てる〔あくまでも想像〕
ちくしょ、気になるぜ
今度こそ
俺は、こんなプレッシャーに負けないぜ
アームが開く
ついに
その瞬間が
ワッカの真ん中に
開いた左のアームが吸い込まれていく
見たか
おやじさんの方を見ると、少し笑っているように見えた
アームがワッカを挟み、景品を上に
ん?
景品を上に
ん?
スルリンっ
少しだけ持ち上げ、箱を斜めにすると
アームはまた、上がっていった
どうした、その赤ちゃんのような握力は、、
アームに入っても上がらないじゃないか
あ
もしかして
さっきのおじさんを見ると、大笑いしている
知っていたのだ、ワッカに入っても、持ち上がらない事を、だから、笑っていたんだ
後輩が、店員さんに聞きに行くと、やはり、ズラシながら、落とすらしい
何だそりゃ
それじゃあ
UFOズラシ落とシャーじゃないか
僕の熱い思いが通じたのか、少し、ポジショニングが直してくれた店員さん
ある程度、ズラシたら、アームを景品の角に当てて、落とすんですよ
そうかぁ、よーし、今度こそ、落としてやる
そして、あのおやじさんを見返してやる
慎重に、開いたところを計算に入れてアームを横に動かす。
それがちょうど角に当たるようにとめる
当たった
傾く箱
コロン、、!
落ちた
喜ぶ後輩、笑う店員さん
見たか、おじさん
ん?
いねぇ
何で、見てないんだよ
結局、その後も、夢中になり、結構なお金を使い三つの景品をゲット
しかし、あのおじさんは何だったんだろう?