家のことらぼ -4ページ目

結婚後の女性の働き方

お金の知識ってのは、学校で習う事はないね。
だから、両親をはじめとする周囲の影響や
本人が生まれ持っているセンスに左右されるんだろう。


お金には4つの機能があると言われている。


稼ぐ
使う
貯める
殖やす


使うにしろ貯めるにしろ、まずは稼ぐこと。
稼ぐには、労働や時間を売る方法、知識や技術を売る方法が始めにある。
若いうちは知恵というものがないので労働を売るという事が多い。
そしてしくみを構築する、組織しマネジメントするという風になっていく。
稼ぐときのリスクも存在する。


ウチの実家は昔は”士業”だったので明治以降も少しは田畑が残っていた。
それのお守をしながら父はサラリーマンをやっていた。
農業にしろサラリーマンにしろ労働や時間をかけて稼ぎを得る。
怠けていたら収入は比例して減っていく。


私自身は設計の仕事に就いた。技術を得たわけだ。
サラリーマンの内は相変わらず労働を売るのだが、独立すれば知識や技術を提供して
対価を得ることになる。


しかしながら設計という仕事は、労働量と対価は連動しているので
怠けずとも病気をして仕事を休めば、対価は得られない。
小さいなりに組織を作り、営業マンがいて設計者を雇っていれば
自分が直接手を下さなくとも仕事が回る仕組みができる。
多くの人が喜ぶ知識があれば、本やDVDを出して売るということも考えられる。


近未来、人口減少で日本人は地球で貴重な存在になる。
勤勉で、工夫し、皇室文化を世界一長く続けている良い資質を持ち合わせている。
日本人なら、主婦だろうがシニアだろうが老若男女すべての人が「考える人」に
進化して世界をリードしていくことが求められる。
稼ぐ分野においても、一定の労働修行を終えたら知識・技術・しくみづくり・
組織づくりといった起業家精神はみんなに必要なのでは?と思う。


将来的にしくみを作る、組織を作ると言っても、労働者としての実績がないとなかなか難しい。
やっぱり稼ぐ基本は労働者としてのレコードを作っていくことだとは思うが。


そのようなことを踏まえたうえで、結婚後の女性の働き方はどう考えたらいいだろう?


国は共働きを推進していて、結婚後一旦会社を退職した「できる女性」の活躍の場を
提供しようとしている。ありがたいことではある。


日本は主婦パワーを生かせるか


”キャリアを積んで女性管理職に登りつめていく”
というのも国がおおいに望ムところだ。
適性のある人はそれを目指すのもいいと思う。
昔の私の同僚も、ある組合の理事目指して驀進している。
会社としても、女性管理職を置いているというのは、対外的に良い宣伝になると言う面もある。
その波に乗っかって、理事の席を狙うのもいいだろう。

私がその道を選ばなかったのは、自分自身の夢があるからだったが、
オファーを受けた時、ちょっとはぐらついた。
ただ、やっぱりね。その仕事に命をかけるぐらいの気持ちが入らないと無理だとおもった。
労働を売るという事は、時間を売るという事だ。
自分の一生を削った貴重な時間をかけて理事狙いに取り組むのはちょっと無理だった。
当時の課長は「仕事に命をかけてないですけど」なんて言っていたけど、
それは違う。
だれでも時間を提供して仕事をするということは「命をかけて」いるんだと思うワケ。


結婚していて、大人として知恵がある女性であれば
ぜひともそのあたりを考えてもらいたい。
一番大切なものに貴重な時間をかけて欲しいと願う。

家事の対価を誰が払う?

主婦の仕事は多岐に渡っており、それに対してシッカリ評価して対価を頂きたい。
しかしそれを支払うのは一体誰なんだはてなマーク


夫か?
一人暮らしの場合、自分自身じゃないか?
自分の世話をするのは自分。したいようにすればいい。
そうすると夫婦家庭の家事費というのは基本的には折半なんだろうか?
子どもの負担というのはどうなる?
成人した子供が、働らかないで家にいる場合はどうする?


家事を対価にしようと考えてみるとよくわかるが、
現実生活の経済原理のあり方って、資本主義でくくれないものがあるように、どうしても思えてしまう。
戦後の復興は日本人全体にとって悲願であり、男は世界を夢見てモーレツ企業戦士になり、
その生活全般と子育てを担ったのが専業主婦だった。
そんな風に役割分担をして成し遂げることができたんだと思う。
だから、夫の給料は妻のものでもあった。給料袋をそのまま妻に渡し、妻が家計を管理する形が多いのだ。その時の会話はこうだ。
「よく頑張って家を守ってくれているね。いつもありがとう。今月もよろしく頼むよ。」
「家族のためにいつもお仕事ご苦労様です。体に気をつけて今月もよろしくお願いします。」


あうんの呼吸をお互いにわかりあっていた夫婦も多かったんだろうと思う。
役割を全うすることに何の疑問も持つこともない。


時代は移り変わり、するべきことも変化した。
戦後復興右矢印高度成長右矢印男女雇用機会均等法右矢印バブルトラウマ右矢印少子高齢化人口減少右矢印人材活用


一時期、日本は世界でいちばん格差のない国と言われていたと思う。
”一億総中流”という言葉を聞いたことがある。
バブルの時期にとうとう祖父・祖母たちの夢である、世界に追いついた。
妻が家庭を守り、夫は家庭のことを心配する必要なくモーレツに働く体制ができていたからだ。
その子供たちは生まれながらに物に困らない暮らしをし、平和ぼけていった。
世界に追い付いてもいいが、世界一になるという覚悟はなかったんだろう。
いつまでも他国の庇護ものとで生きられればいい、それが安全なんだと。
バブルは崩壊し、そのトラウマが今も続いている。
日本はプライドを失った。日本のくせにと、あからさまにいう自国・他国の人々。
企業は一流、政治は二流ということらしい。
日本は世界で一流だといわれるような素晴らしいところがいっぱいある。
いうべきことはいう、するべきことはする、世界を牽引できる日本に
今は生まれ変わるべき時なのではないかと思う。
そうした時代に家庭や夫婦の役割、あり方も変化しないでいることはできない。


人口減少は止まらない。
けれども日本の文化を次世代につないでいかなくてはならない。
高度成長期の親たちは兄弟がたくさんいた。世の中がきな臭い時代は産めよ増やせよという
ことが奨励される。その余韻の時代、女性たちは主婦として家庭という日本の土台を守って高度成長の大きな力になった。
今は人口減少時代。日本の素晴らしい文化や仕組み、精神遺伝子を地球上にどう残していくか。
家庭という仕組みの中で引き継がれてきたものが急速に失われている時代。
高度成長時代に定着していった核家族は家庭の引き継ぎを断絶した。
神棚もない仏壇もない家に住む人が増えて、今がある。


家を守る存在のない時代。
家を守る精神も人も家にいなければ、家庭文化というものはあっという間にて消え去ってしまう。
現在日本は単身率40%に向かって驀進中だ。結婚しない人も増えつづけている。
個室を与えられた私たちは「一人でいる」快適さを知っている。
けれども「家族団欒」の幸せを知っている人はどんどん減っているのかもしれない。
団欒はがんばる力を与えてくれる。アンデンティティーの源泉だと思う。
団欒は、人が一生生き切るための自信の源になる。私はそう思う。
夫婦の問題に取り組んだのもそんな想いがあるから。夫婦は団欒をつくる核になる。


家族、もしくはシェアハウスに暮らす家族もどきの団欒をつくることは、
特に子ども時代には、すごく大事なことだとおもう。
存在を認め合い、一緒に笑い、一緒に泣くそういう経験が人にとって大切なんだ。


人口減少時代の日本は、一人ひとり全員が持てる強みを発揮して能力を活かして行く方向になっている。女性も若年層もシニアも全員体制で「考える人」「行動する人」になっていく。
病気などせず、いつまでも若く、そして限界まで考えて工夫を凝らす。
全員が「考案する人」となっていく。仕事場で考え抜いたその力を発揮する。
それをしなければ、日本という国は地球上から消滅するかもしれない。
みんなが外に出て働くということは、家に人がいなくなるということ。
家族団欒は、子ども自身も忙しい中でなかなか難しい。
工夫しなければ、家族団欒の時間はどんどん流されて消えていく。


主婦・主夫の仕事は、家事だけではない。
本当は家族団欒を生み出すことが大切で、今後の日本を支える大きな力になっていく。
主婦の真価はそこにあると思う。


夫婦共働きを奨励している今の日本において、
家族団欒をどうやってつくるかは大きな課題。
家事を外注することで家族団欒の手助けになるのならば、大いに結構なことだ。
その費用の一部を企業や国が負担してでも家庭の団欒はつくる価値があると思ってる。


クローバー
けれども、国がやるべきだとほうって置けない。
私たち主婦がいますぐできることは、家族団欒の時間をつくろうとすること。


独り身だって団欒をつくることはできる。
シェアハウスは人と触れ合うことが目的だし、婚活シェアハウスなんていうのもある。
シェアハウスが結婚準備になることがあると思うしね。
なにかのコミュニティに所属して仲間をつくることだってできる。


一人は快適だけれども、不安が付きまとうのでどうしても小さな世界に閉じこもりたくなる。
自分ひとりのスペース、行動範囲、考えることの範囲にとどまるってことだから。
団欒が足りないと、人って底力が出てこんとしょぼん思うのよ、私。


ちなみに私にとって一番幸せなのは「誰かいる、ひとり」
そうじゃないとびくびくしちゃって動けないもの。ガーン臆病だな
だから、時々団欒、時々会議、大体一人。そういう環境をつくる工夫はしてる。
考える時間がないと、それはそれでインスピレーションが枯渇するドクロ
団欒と孤独、それは両方必要なんだけど、日本には団欒が足りてないと感じてる。


団欒を産み出す主婦力が低下している状況では「家事の対価を誰が払ってくれんの?」ってなるけれど、その主婦力が家事の対価を支払ってくれるようになる。実はね。


子育て支援員認定制度がもたらすもの

昨日の新聞で見た。
子育て経験者などに対して子育て支援員厚労省認定?が実施されるという。


女性が輝く日本の実現に向けてという厚労省大臣資料がある。
M字曲線を解決し、日本女性がもっと社会に出て能力を発揮できる社会、
具体的には”202030”つまり2020年までに女性の管理職を30%に上げていこう
という取組の構造などが資料に見て取れる。


子育て支援員という資格は、当然ながら保育者不足により就業し続けることを断念せざるを得ない状況を脱するためだ。
けど、現在資格を生かした職に就いていない潜在保育士が60万人もいるという目
保育士さんたちも保育園などで働き続けることができない何らかの理由があるのだろう。

ちなみに知っている潜在保育士さんは「あの仕事はもういやだ」といってたけど。
そりゃ、ただ子供好きってだけじゃ続かない大変なお仕事だと思う。
それに、自分に子供ができると感覚が変わってくるというのはあるかもしれない。

小学校教師の知り合いの産前産後、ある変化があった。
優秀な先生だけあって、たとえばお葬式などでちびちゃんたちがやがやしているのを集めて場をまとめたりするのを目にしていた。子供ができたあと、親戚たちが集まるような場でそういうシーンをあまり見なくなった。
どういう変化なのかはよく分からないけど。
彼女の場合は育休制度をしっかり活用し、完全に元通りではなかったにせよ職場復帰していった。


保育現場に復帰したくない場合はともかく、復帰したいと考えている潜伏保育士さんがいるならばそれを可能にする仕組みを作るのが、「子育て支援員認定」よりも先かな、と思ったりもする。
その他、社会保険負担回避行動による就業調整の問題も含め厚労省ではいろいろな制度を策定中ということだ。


女性が輝く日本の実現を、男性主導で考えていてくれるのだ。
(2012ジェンダーギャップ指数で日本は世界135カ国中101位)
それはそれで次世代女子には朗報になることだろうと思う。
資料を見る限り女性のキャリアアップや子育てに対する支援はどんどん広がるものと思う。


ただいつもそうなのだが、制度を作っても活用されない現実がある。
女性自身、未来社会の幸福という大きな枠組みを作る仕事に没頭するより、今現在の自分や家族の幸せを優先する傾向はある。政治家になりなさい、管理職に就きなさいとすすめられてもその重責を厭う気持ちもわからないでもない。今を楽しみながら気楽に過ごしたい女性は多い。
日本の女性がいくら世界の統計で男女差があるよ、と言われても不幸感はそれほどないのかもしれない。どんな政府のえらいさんでも家庭に入れば主婦主導が多く、賢い奥さん(あげまん)の掌の上という環境を作っているからかもしれない。そうなるとジェンダーなんとかの評価基準に疑問符が起きなくもない。


「子どもは見るから仕事してらっしゃい」
同居の母や姑が請け合っていた環境を国が作ろうとしている。
それは、家事や子育てに「対価」を作ることになる。
主婦の仕事にもきちんとお金を払いましょう。そんな社会がくるならば大歓迎ラブラブ!