今年の山焼きは、風も無く火勢はじっくりと山腹を進んだ。
ゆっくりと言っても麓の点火から、視野に入る西側斜面を焼き尽くすのに5分程度である。
今年はススキの根元まで焼き尽くしながら、自らの上昇気流に乗って焼き進んだ。
風が強いとススキの茎や根元は残るのだが、今年は全山真っ黒に燃え尽きた。
100メートル近く離れて眺めていたが、火勢の熱も伝わってきた。
「早咲きの桜が燃えるのでないか?」と思えるほどだった。



昨日山焼きの前 見物するいつもの場所に荷を置いて、西の麓にある<スコリアラフト>を見に行った。
ジオ講座で度々勉強した大きな溶岩の岩である。
大室山は、火口の周りに溶岩の飛沫が降り重なってできた<スコリア=細かく軽い小石の山>である。
大量の溶岩は、西側の別の火口から海岸まで流れた。
その溶岩が、軽いスコリアを包み込んで筏(=ラフト)ように流れたのが<スコリアラフト>だ。
夏草や苔類が枯れて、表面を覆う表皮のような溶岩と
中心のスコリアの小さな小石が綺麗に見える。
自身が溶けて熱かったのは4000年前、今は麓に座して、
山焼きの火を見つめている。
やがて周りは桜が満開になる。



