8月のジオ講座は、小山先生の「火山泥流災害」=2013年10月15日の元町の土石流災害に関する

論文について、直接先生の講義を聞く機会を得た。

6月に元町を訪問して、現地で聞く予定だったものが、沿岸低気圧で船も欠航となって、中止となった

講義である。

              《論文資料より》

論文の要旨は、

  「当初報道された〈不透水層である大島噴火の溶岩流の界面での地すべり〉ではない。」

  「異常な降水量によって、透水性の低い火山灰層の上の砂サイズの火山灰層が液状化して、
   斜面崩壊た。」

  「火山災害は、噴火だけでなく、火山泥流災害が繰り返されている。」

というものである。


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いずれにしても、原因となったのは異常な降水量で、10月15日から16日の未明にかけての元町の

降雨量は、24時間降雨量  824.0mm

     1時間降雨量最大 122.5mmが4時間続いたことによる。

火山灰層は、伊豆大島全域を覆っているが、元町が「滑りやすい斜面構造」だったことによる。


          伊豆大島の噴火時期とその堆積物は、地層の露頭の
          解析などで解明されている。

          その地層は、噴火による火山灰・スコリア(テフラ)の堆積
                噴火休止期の土ぼこり(レス)の堆積
                最下部は14世紀初期の溶岩流=元町溶岩である。

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          神達地区・大金沢地区の地層断面には、テフラ・レスの間に
          水によって引き起こされる土石流・泥流災害(ラハール)の
          痕跡が見られる。シルト・泥を含んだ地層が、過去の土石流の
          証拠である。その上にテフラ・レスの層が堆積しているから、
          土石流のあと安定化したことになる。


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台風12号は、朝鮮半島で低気圧に変わったが、四国・九州で400mm超の豪雨災害が起きている。

元町の地層も、過去の災害を記録しているが、この警告をあまり認識できていなかったようだ。

日本海溝や南海トラフの断層地震も、200年~数百年に一度の災害である。

3.11の津波をみたら「尋常で防げるものではない。」ことは判ったのだが、「再発したら素早く

逃げること」と避難場所を確保することが精一杯の復興である。

「俺の生きている間は、もう来ないだろう。」と身勝手なのが、凡人の安全対策である。


こうして、〈忘れた頃にやってくる〉のが災害だが、集中豪雨に関してはこのところ「かって経験の

ない豪雨」というのが、頻発している。・・・斜面崩壊もあちこちで起こりそうである。