(過去記事1)で,女性スポーツをパラリンピックに入れる提案をしてみた.

それに習って,オリンピックにおける女性参加とパラリンピックの歴史を見てみよう.

 

http://para.tokyo/17-OGOURAKazuo.pdf

 

夏季オリンピック大会は,

1896年第一回アテネ大会以来,

1916年,1940年,1944年の3回が戦争で行われなかったのを除き,

4年ごとに行われている.(2020年東京大会はコロナで2021年に開催)

 

1896年第一回アテネ大会では女性競技者は0人だった.

全競技数の内,女性選手参加可能競技数が半数を超えたのは

1976年モントリオール大会からで,

2012年ロンドン大会以降は,全競技で女性参加可能である.

むしろ新体操とアーティスティックスイミングは男性参加不可能である.

 

1896-1972年までは過半数の競技で女性参加許可が無かったが,一方で,

1922年女子オリンピック大会(参加国数5)

1926,1930,1934年国際女子競技大会(参加国数9,17,19)

という女子専用の大会があった.

 

 

 

一方で,パラリンピックは

夏季大会は1960年(23ヶ国、400人)から

冬季大会は1976年(14カ国、250人)から

4年おきにオリンピックと並走して行われている.

 

パラリンピックが大会の正式名称になったのは1985年で,

パラ(パラレル・平行)+オリンピック

もう一つのオリンピック

という意味である.

 

 だから,女性競技をパラリンピックに移動しても,名称変更する必要性はない.

 

1956年1960年のオリンピック大会では

全18競技中6競技(全体の3分の1),

女性選手数としては376人,611人が参加している.

だから,パラリンピックがはじまるころはすでに女性選手が多くオリンピック大会に入っていて,

国際女子競技大会は1934年で終わっているため,

パラリンピックと国際女子競技大会をつなげようという発想が出てくる時代では無かったのだと思われる.

 

 

上に引用した元外交官が書いた文章では,オリンピックとパラリンピックの両方での女子参加率のことを論じているが,

女性参加率だけに着目すべきでは無いと思う.

 

女子参加率

とか

障害者参加率

とか

体重軽い者(重い者)参加率

とか

を設けるのではなく,

性別も障害種別も全部一緒のカテゴリーにしたほうが明確になるのではないだろうか.

 

 それでこそパラリンピックも人気が出て商業的にも成功するのではないだろうか.

 

 またパラリンピックでは能力向上の推奨はしつつも過度の能力主義をひかえるようにしたほうが良いと思う.


 2024年パリオリンピックは207カ国、10500人の参加だった。

 2020年東京オリンピックは202カ国,11420人の参加。

 2020年東京パラリンピックは162カ国、4403人の参加。

(2024パリパラリンピックはこれから)


 現状だと、パラリンピックはオリンピックの4割ほどの希望だ。

 でも、障害に限らず、障害を特性の一つとみなして、参加者に性別含めた特性での制限ありの大会に拡大すれば、むしろパラリンピックの方がオリンピックよりも大きな大会になると思う。


 自閉症が先天的な特性であるという意味で、女性とか男性とか性別と同じだよね。

 それが障害になるのは環境に依存するという意味でも似ている。環境次第では女性という特性が障害になる。でも女性は障害者とは言わない。性別でなくて社会環境の問題。

 これって自閉症も医療モデルから社会モデルとして同じように考えられてきてる。自閉症は病気ではなくてマイノリティだからマジョリティが用意する社会環境との相性が悪いことがある。


 


(過去記事1)では書かなかったけど、

パラリンピックで、

「女性枠」だけでなく、

「子供3人以上産んだ50歳以上」

とかも面白いと思う。

必然的に女性だけの競技になる。

 あるいはサッカーとか野球とかで、

性別や年齢の比率を縛るとかも面白いと思う。

 例えば野球は1チーム9人を10人にして.男5人、女5人を義務付けるとか。


(過去記事1)

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