(過去記事1)に関連して.

 

埼玉県の私立栄東中学・高等学校

の話.

例えば東大合格者数で言えば埼玉県では県立浦和高校が長らくトップだった.

2016年に私立栄東高校がトップになった.

今年は浦和高校がトップだが,30年前は定員割れする偏差値40-50台だったがここまで躍進した理由.

 いろいろ調べてカリキュラムがどうだの提灯記事が多かった.

 

 しかし私の調べる限り,その最大の理由がやはり入試だった.

 

 中学入試日程は東京・神奈川が2月1日から.千葉県が1月20日から.

 民間主催の公開模擬試験は12月中に終わってしまう.

 ところが埼玉県の入試は1月10日からだ.

 栄東中学の入試A日程は1月10・11日(選択制)だ.B日程は16日だ.A日程合格してもB日程を受けることもできる.(東大コース入試は12日,18日)

 合格不合格に関わらず,成績の点数・順位が知らされる.

 

 よって,埼玉県内だけでなく東京神奈川千葉からも模擬試験代わりに受けにくるのだ.試験会場の雰囲気に慣れるとともに,試験結果によって併願校を調整することもできる.

 

 こうして栄東中学は定員250名のところ,受験生が1万人いて,合格者は5000人出す.

 

 日本一の受験生数だ.これで知名度は爆上がりである.

 

 都道府県の入試改革が固定する限り,1学校の改革だけではどうしようも無いように見えて,他にはない入試を行うことで学校の知名度・合格実績を上げることが可能なのだ.

 

(過去記事1)