キングレコードの大会なんかで賞をもらってはいるが、
自分のことを、特別歌が上手いとは思ったことはない。
キャラクターとしてそういった面を見せることはあるが、そこで本当に自分の歌唱力に酔って満足してしまっては、それ以上の上達は望めないだろう。
なので、
「歌がお上手ですね」
と言われても、基本的に
「ありがとう」
とは言うことはない。
「歌手だから」もしくは
「これが仕事なので」と返すことが多い。
野球選手に野球上手いですねとは言わないだろうし、
ピアニストにピアノ弾けるの凄いですとも言わないのと同じだ。
技巧のレベルに感嘆するのは分かる。
ならば、
「あの時の守備が凄かった」
や
「あの曲の何処そこの余韻が大好き」
となるはずなのだ。
一般のお客さんならいざ知らず、同業者となると、
お前何考えてこの仕事してんだ?
となる。
歌が上手いとかは歌手として最低限のライン。
外出るときに服着るくらいの感じ。
それがテキトーな学校ジャージか特注のスーツかで判断はされるだろうけど、
普通に上手いだけではジャージ。
外には出れてもドレスコードはクリアできないのだ。
とまあ、偉そうなことを言ってはみるが、
要は自分まだまだそんなもんじゃないんです。と。
心苦しいのでそんな心が張り裂けそうなこと言わないでください。と。
そういうことなのです。
まだまたちっぽけな存在なので。