クジラ好き
見てもよし食ってもよし、飲んでもよし。
歌わせてもよし。
ヒトとクジラはなかなかに因縁深いのだ。
かつて見たドキュメンタリーで、
砂浜を抜けたら即海溝
な孤島に住む人達の話を知った。
森も小さく資源の乏しい島、海溝のせいで魚は漁れず、海遊してくるハクジラしか食べるものがない民族だった。
日がな一日、砂浜からじっと海を見る。
遠くの方でクジラが潮吹きするのを見つけるためだ。
クジラを見つけたら急いで小舟を漕ぎ出し、漁師は銛を片手に体当たりをするのだ。
勿論、クジラも抵抗して海に潜ろうとしたり、中には噛み付いてくるものもいる。
砂浜でみんなを見送る元漁師の男には片腕が無かった。
そんな命懸けの漁を終えると、陸での大解体が始まる。
脳油を集めて燃料にしたり、脂を絞ってランプにしたり。血から皮から骨まで全て利用する。
そしてその日食べない分の肉を欲して保存する、次はいつ現れるかわからないからだ。
クジラ一頭で村が潤うとはよく言ったものだ。
乱獲するのはダメだが、クジラはヒトに大きな恵みをあたえてくれる。
そんな雄大で力強く、美しい動物が俺は大好きだ。
歌も綺麗だしね。
