失敗を失敗のまま終わらせるか、その失敗を学びに変えるかは、失敗した後の行動に左右される。
今回は、失敗を失敗で終わらせない学びのプロセスについて語りたい。
1.感情の整理
失敗直後は感情的になりがちだが、まずは冷静になることが重要なので、感情を整理し、客観的に状況を振り返る準備をする。
そして、失敗をネガティブな出来事として捉えるのではなく、成長の機会として前向きに捉えよう。
2.事実の記録
何が起きたのか、具体的な事実を記録する。
時間、場所、関係者、出来事の経緯などを詳細に書き出すことが求められる。
3.原因の分析と目的の発見
表面的な原因だけでなく根本的な原因を探り、なぜ失敗が起きたのかを深く掘り下げ、「なぜなぜ分析」などの手法を用いて根本原因を特定して行く。
内部のプロセスやリソースの問題、外部の環境や市場の変動など、様々な要因を考慮することが求められる。
なぜ?なぜ?と原因を追求して行くと落胆しやすいので、それによって得ているものなど、今回の失敗の目的を発見することも並行して行う。
この目的を発見することにより、視線が下向きにならずに前向きになる。
この目的の発見を付け加えることが、失敗を失敗で終わらせないための最大のミソだったりする。
4.改善策の立案
失敗の原因に基づいて、具体的な改善策を立てる。
例えば、新しいツールの導入やトレーニングの実施、プロセスの見直しなど。
そして、改善策が実行可能であることを確認し、リソースや時間、コストを考慮して現実的な計画を立てる。
5.成功例との比較
過去の成功例と今回の失敗を比較し、何が違ったのかを分析する。
成功の要因と失敗の要因を対比させると改善点を明確にできて、より実現可能性が高まる。
6.持続的な改善
改善策を一度きりで終わらせず、継続的な改善プロセスの一部として組み込など、PDCAサイクル(Plan-Do-Check-Act)を活用することが有効だ。
そして、失敗から学ぶことを奨励し、組織全体で共有する文化を醸成すること、オープンで前向きな学びの環境を作ることが重要だ。
以上のプロセスを習慣化できれば、失敗を失敗で終わらせずに一生学び続けることができるだろう。
そうすれば、自ずと人間力も上がることは間違いない。