(雍也第六)
仁(じん)を問(と)う。曰わく、仁者(じんしゃ)は難(かた)きを先(さき)にして獲(う)ることを後(あと)にす、仁(じん)と謂(い)うべし。
【訳】
仁を尋ねた。先師が答えられた。
「仁者は労苦を先にして、利得を後にする。これが仁というものだ」
*物の取与には四通りがある。取った上にも取る。 取って与える。与えて取る。与えた上にも与える。この四つのうち、取った上にも取るは動物的、与えた上にも与えるは神仏的、中の二通りは人間的である。孔子は仁者は与える方を先にして取る方を後にするという。
<論語が醸すコーチング>
【仁者は難きを先に獲るを後にす】仁者は難しいことを先にして利を得ることを後に回すので、コーチはクライアントが難しいことを後に回そうとしていたら、勇気がいる行動を選択するようリクエストしている。