(為政第二)
子曰わく、由(ゆう)、女(なんじ)に之(これ)を知(し)るを誨(おし)えんか。之(こ)を知(し)るを之(これ)を知(し)ると為(な)し、知(し)らざるを知(し)らずと為(な)す。是(こ)れ知(し)るなり。
【訳】
先師が言われた。
「由よ、お前に『知る』ということを教えようか。知っていることは知っている、知らないことは知らないと素直に言えるのが、本当に知るということだ」
*由は名、姓は仲、字は子路または季路。孔子より九歳若い門人。
<論語が醸すコーチング>
【知らざるを知らずと為す】本当に知るという意味をわかっている人は、素直に知らないことを知らないと言えるので、コーチはクライアントが知っているふりをしていると感じたら、言うことを否定せず感じたことを率直に伝えて、クライアントの言葉に耳を傾け心の動きを見守っている。