☆ハーレム日記リバイバル☆ 第99号 「・・・みたいなぁー」を英語で言うと | NYで生きる!ベイリー弘恵の爆笑コラム

☆ハーレム日記リバイバル☆ 第99号 「・・・みたいなぁー」を英語で言うと

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                              第九十九号 05/12/2001
                            Harlem日記
           
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*****「・・・みたいなぁー」を英語で言うと*****

Like・・・これは白人の若い女の子の間で特に利用頻度の高い言葉である。街角で女の子同士が歩いてたりなんかして背後からストーカーのように近づくと、たいてい、

 

“I was like…”という会話を聞くことができる。ちょっと待てLikeの後の・・・部分は何て言ってるのか???聞き落としたのか???

と、さらにストーカーを続ける。そして、次の会話も“I was like…”なんなんじゃーやっぱり聞こえてないんじゃなくて言ってない。何が言いたいのか聞かせろ!とド突きたくなる。

日本の女子高生だと「・・・みたいなぁー」というのを語尾につけるが、まさにこれである。

 

だから、・・・の部分はなんなんじゃーとやはりド突きたくなる。たいてい・・・は、話の中で彼女たちのリアクションがどうであったのか説明してる部分だ。

目を皿のように見開いて指先を開いた右手を口にあてて驚いた表情をつくってみたり、チラリと冷めた目で人を睨み据えたりという応用などもあったりと五段活用さながらに使えるらしい。

会話の少ないアクション映画に、写真ばかりで活字の少ないファッション雑誌、ハウスやラップの音楽もリズムやノイズ中心なので歌詞は聞き取りにくい。

 

言葉や活字にふれる機会が少なくなったせいか、感情や様子を言葉で表現する人も減少傾向にある。

Eメールでも相手の表情が見えないからと顔文字などが普及しているが、言葉の表現だけでは感情を表現することが不可能だと誰もが踏んでるせいだろう。

 

私はライターなんてやってるくせに「言葉は要らん、目でものを言え!」と動物くん的に本能で生きる女なので、さほど気にしてなかったのだが・・・。

現代人のあまりに表現の乏しい言葉づかいには「だから、何があったんだ。どうしたんだ。何を考えたんだ。」と苛立ちを覚えるのだった。

その言葉づかいの乏しさに対し、救世主ともいえるのがヨガ。ニューヨークのスポーツクラブでも一部でヨガブームである。

 

あーヨガヨガヨガッタネー<失礼おやじギャグってしまいました>ヨガなんて黙々とやるのかと思ったら意外なことに言葉巧み。インストラクターは、とにかく言葉をかけまくる。

「ゆっくりと呼吸を〜吸ってぇー。は〜い、全てお腹の中の空気が出てしまうまではいてぇ〜。そして目を閉じてください。あなたは今、宇宙の真中にゆったりとした空間に一人佇んでいます。

 

それは広〜い広〜い・・・」ってな調子。

とにかく、私たち一人一人がイマジネーションの中で描き出すバーチャルな世界へ誘ってくれるのは、よりリアル感を増すことができるよう表現されるインストラクターの言葉なのである。

 

各個人がイマジネーションの世界に浸ることによってリラクゼーションの効果は発揮される。

もっとも英語のおぼつかない私は多少苦労しているが・・・。コブラのポーズなどと基本的な姿勢は、行くうちに覚えるだろうが、

 

仏教の誰々が、どーしたこーしたという説教は、あの世まで行ってしまいそうなほどに気の遠くなる話。まさに浮世を忘れるのには最適である。

ついでに言うと、レゲエのクラスの最後にも、横たわってヒョウ柄のスパッツを着たジャマイカンのインストラクターがリラクゼーションを行ってくれる。

「あなたは今、ジャマイカのビーチで横たわっています。抜けるような青い空と青い海。静かに波の音が聞こえてきます。」その言葉を聞くと、

 

マンハッタンのスポーツクラブの冷たいフロアに横たわっていても、本気で太陽の陽射しが照りつけ、潮の香りがするジャマイカにいるような感覚を覚える。

言葉は、私たちの心身に潜む感覚を呼び覚ましてくれる。広い空間や静寂、温かい触覚や安らぎといったものを自分自身のイメージで描き出すことによって、自律神経を自分でコントロールできるのかもしれない。

 

やっぱり言葉は最高だ!