☆ハーレム日記リバイバル☆ 第90-1号 ジャマイカンな週末
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第九十号 03/10/2001
Harlem日記
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*****ジャマイカンな週末*****
ハーレム、ブルックリン。カリビアンはNYにたくさんいる。
前大統領クリントン氏が引っ越してくるオフィスビルから東へ、ほんの2ブロック。この辺りにもカリビアンが多い。
ついでに家に住んでいるレイ(亭主)もジャマイカンアメリカンである。だから週末の朝はカリビアンフードを食べるのがお約束だ。
カリビアンレストランSister's Cuisineは、12時近くになると教会から帰ってくる人々ですごい列ができるから、10時前には店に駆け込む。ソルトフィッシュ(魚を塩漬けして乾燥させたものを水で戻したもの)というものを大抵オーダーする。
これはトマトとオニオンと魚を油で炒めて調理してある料理でちょっとだけスパイシー。魚臭さはまったく無い。
同じ器に入っている円盤みたいな揚げパンは、砂糖も塩もついてない。フカフカしていて噛みしめた時に、ほのかな甘味が口に広がる。この薄味のパンとちょっと油でギットリした塩魚の炒め物がぴったりマッチする。
トマトの酸味もにくい。
私の場合はパラパラした白いご飯と、ねっとりしたオクラを細かく切って煮てあるものを、ソルトフィッシュのサイドでオーダーする。
日本人同様、基本的にはカリビアンもご飯が主食であるから、馴染みやすい。
ビーンズライスは日本のお赤飯みたいなもので、ジャークチキン(チキンにスパイスをふりかけてベークしてある。)やシチューチキン(甘辛く煮つめてある)とランチやディナーに食べたりする。
日本人だと、お茶碗に白いご飯、お椀に味噌汁、細長い皿に焼き魚。と区切りをつけて、口にするときに味をミックスするのが普通の状態だが、ジャマイカンフードは一枚の大きな皿にサイドからメインまで料理を全てのせて食べる。
しかも料理をよそってくれる姉さんが「グレービー(肉汁)をかける?」と聞いてくる。ご飯の上にトロリとかけられるグレービー。
「ニャンニャンまんまみたいねー。(猫の餌のこと)」初めて母がカリビアンフードを口にするときにコメントした。
この他、オックステールやカレーゴートなんかもメニューにあるが、匂いが苦手な私はオーダーしたことがない。
ロティーという食べ物が、同じくカリビアンレストランFlavored With One Loveでは好評だ。カリブでも小さな島、トリニダッドという国で主に食されているのだという。
クレープみたいな生地の中にチキン、カレーポテト、ビーンズ、野菜の炒め物。好きなものを包んでもらう。シュリンプを何度かオーダーしたが、メニューに書いてあるだけで、いつも売り切れ。
「本当にエビ仕入れてるの?」と首をかしげるが、チキンとカレーポテトでも十分満足できる。
この辺りにたむろするのは、アクセントのある英語をしゃべるカリビアンがほとんどだが、ドレッドヘアーにしたアメリカンも存在する。
「カリビアンでドレッドにしてるのは、アーティストがほとんどだよ。一般人はドレッドになんかしない。」と亭主から耳にタコができるほど聞かされている私。
白髪でドレッドにしているブラックの爺さんがひなたぼっこしていたので、
「カリビアン?」と問うと、
「アメリカンだ。」と肩をすぼめた。
「どうしてドレッドにしてるの?」と聞いたら、
「カッコイイから。」と子供のように素直に答えた。
レゲエのスタイルにあこがれるアメリカン、ジャマイカンのアクセントを真似て喋る者まで存在するのだという。
ハーレム日記に登場したカリビアンの店
Sister's Cuisine
124 Madison Ave.<124st bet.Mad-Park>
New York, NY 10016-7004
Phone: (212)410-3000
Flavored With One Love
1941 Madison Ave.<bet.124-125st>
New York, NY 10035-1801
Phone: (212)426-4446