☆ハーレム日記リバイバル☆ 第86-1号 焼肉モリモリ食ってみようぜジャマイカン | NYで生きる!ベイリー弘恵の爆笑コラム

☆ハーレム日記リバイバル☆ 第86-1号 焼肉モリモリ食ってみようぜジャマイカン

■□■■□■■□■■□■■□■■□■■□■■□■■□■■□■ 
 

                                        第八十六号 02/10/2001
                                          Harlem日記
            
■□■■□■■□■■□■■□■■□■■□■■□■■□■■□■ 

*****焼肉モリモリ食ってみようぜジャマイカン*****

<登場人物>
夫 レイ
私 ヒロエ
母 メル
弟 デービッド
妹 ナディーン
父 (仕事のため欠席)

2月9日、本日はメルの誕生日だった。以前からレイがメルに「コリアン・バーベキューは最高に美味いんだ。ほら、ヒロエあのスパイシーなベジタブル、なんていったっけ?」

「キムチ?」「そうそう、キムチィーは最高に美味いんだ。」と、

「スパイシーなものはジャマイカンなんだから大好きよ。」ランランと目を輝かせるメル。

「よっしゃーじゃあメルのバースデーにはコリアン・バーベキューディナーだ!」という私の鶴の一声に、やってきましたコリアンタウン。

 

コリアンやら日本人が席を埋める中、私たちジャマイカン軍団+日本人は3階まで上がった。

 

私たちの右斜め横の席には、なにやら日本の駐在員オヤジ十数名のご一行様が賑やかに焼肉をジュージューいわせている。

「じゃーまず何からオーダーする?」とレイがロースを2人分オーダー。「メルとデービッドにナディーンは、何をオーダーすればいいか、わからないだろうから私がオーダーするよ。」と私がタンにカルビをオーダーしようとしたら、
 

「カルビはやめた方がいい。」とウエイトレスが強く助言するので、やめた。チャプチェ<春雨の炒め物>とエビ天もアペタイザーにオーダー。

「キムチ、美味しい。」とメルは満足そう。そしてチャプチェは、たいそう気に入った様子。おかわりまでしていた。

炭火をテーブルの真中に設置すると、一瞬にして食卓は猛暑となった。まるでアマゾンの奥地に迷い込んだみたいな熱風が顔に身体に襲いかかってくる。「レイ隊長、ワシは、この暑さにはかなわんわい。」とグウの音をあげる私。

 

「私らはジャマイカンだから、熱さは平気なの。」と、軍団は汗ひとつかいていない。まったくー嘘でしょー。いくら何でも君たちニューヨーク生活長いんだから・・・。

そしてなぜか、この店のお局系・強引ウエイトレスは、オーダーした覚えのないブルコギと呼ばれるものを焼き始めた。

 

炭火の上にオレンジ金色に発光するの鍋の上でジュージューとジュージューと「ねーもう焼けてんじゃない?」と料理の仕方
を知らない私たちは、

 

ブルコギが半分以上、ペット犬用おやつのドライなビーフ状態になるまで見守っていた。

 

若手NO.1ウエイトレスが、それに気付いて、小さな取り皿にチャッチャと移す。「ヒロエ、これは何?」と聞くジャマイカン軍団。
 

「さぁーブルゴギとかブルコギとか・・・私も食べたことがない。でも大丈夫ビーフだから。」と安心させる。

 

恐る恐る箸をつける軍団。

「タンだよ、お次はタン。タン塩だよー最高だよー。」と力説しながら、きっとジャマイカン軍団はタンなんて気持ち悪がって食えねぇーぞ。と心の中で思っていた。

 

「ヒロエ、今度は何焼いてんの?」とメルが問う。「タンだよ。タン。」と舌を指差す私。

 

その言葉に、あっさり引いてしまったジャマイカン軍団。私が一人パクつくのを横目で眺めている。

 

「ほらー食べなよーレイ。これは日本人にとっても最高に美味いパーツなんだから、タン塩っていってねぇっ、隣にいる日本人のオヤジ集団に聞いてみなっ。」と、言いながらレイの皿にタンを乗せる。

 

レイは一口食べて「やっぱりダメだ。」の一言。メルは一切れ、デービッドにナディーンは一切れも食べなかった。

ロースはパクパク食っていたが、やはり満足いかなかった様子で、それぞれが「家に帰って食べなおそう。」と冗談まじりに言っていた。

 

それは日本人同様、堅苦しいフレンチを食べた後のお茶漬け感覚なのかもしれない。

 

ってなわけで、ジャマイカン軍団のジャッジにより、コリアン対ジャマイカンのバトルはジャマイカンに軍配が上がった。

 

逆にコリアンの人たちはジャマイカンなどを食べることができるのだろうか?

 

私たち日本人は案外、どこの国の料理も食べる気がするけど、それは気のせい?だが唯一、私はジャマイカン料理でカリーゴート<ヤギのカレー>だけは、どうしても食べることができないのだった。

<閉店>
ニューヨーク・コムタン
32 West 32 St. (Bet B'way-5Ave)