☆ハーレム日記リバイバル☆ 第84-2号  初心にかえってマンハッタンで部屋探しの話 | NYで生きる!ベイリー弘恵の爆笑コラム

☆ハーレム日記リバイバル☆ 第84-2号  初心にかえってマンハッタンで部屋探しの話

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                                         第八十四号 01/27/2001
                                            Harlem日記
            
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*****初心にかえってマンハッタンで部屋探しの話*****

日本で、ニューヨークに住んでみたいという人が増えてるのは、ドラマの影響とかタレントの影響とかあるのかな?それは、ずーっと前からかもしれないけど、最近特に多い気がする。

日本では既に売れてるのにアメリカデビューを夢見てやってきたのは、あー名前が出てこない・・・誰だったカナ?ボケている〜カハ?・・・カワラ権ザエ門。ふっふっふー思い出したぜ、華原朋美さんだ。

そしてドラマ「やまとなでしこ」では、ハーバード大学にいた男性が魚屋になっていたが、再びニューヨークの大学へ舞い戻った。だけど、このドラマのフィクションは極端だった。

 

ハーバードを辞めて魚屋になってる男が存在するはずがない。東大を出て寿司職人になった知人はいるが、魚屋は珍しすぎる。前置き終了ー。

初めてニューヨークへ3ヶ月住もうと決めたとき、私には全くあてなどなかった。とにかく2週間ホテルで過ごし、その間になんとかなるさ〜と、御気楽ムード。

 

ハーレム145STに数日だけ移り住んだんだが、1996年当時は「危険だから。」と一歩も外へ出れなかった。

 

缶詰のサバになった気分で一日中、部屋でウロウロしていたのであーる。

1週間後に、これでは本気で骨まで食べられるサバくらいに柔らかくなってしまう。ってなわけで、私が最初に部屋探しを始めたのは、飛行機の中で友達になった男の子のアドバイスにより、日本食のレストランやスーパーの掲示板チェック。

そこには「ルームメート募集」の張り紙があるから、ということだった。

この飛行機の中で知り合った男の子ってのも親切な子で、T君という普通の関西の男の子。(普通じゃない子って、まだ見たことないけどね。)レゲエが好きで、ニューヨークではハンターカレッジに通ってた。

彼のガールフレンドはスパニッシュからコリアンまで多国籍で、4年後に「日本に帰る。」って言い出した頃にはハングルでカラオケ歌えるくらいに上達してて驚かされた。

さておき、それでもなんでも御気楽な私は、親切なT君に付き添ってもらって「サッポロ」っていうレストランへ流れ着いたのさ。
 

♪あんた、あの子のなんなのさ?港のヨーコヨーコハマ・ヨコスカァー〜タラタターンタータ、タラタターンタータ♪

そこには数件のルームメート募集があったのさぁ。

そして電話番号をメモって、早速、公衆電話で電話したのさぁ。週末の午前中だったかなぁ〜。最初の数件は留守電で相手が出ず、Jと書かれたところへ電話したときに、爽やかな日本男児の声。

「今からでも見に来ていいですよ。見てから決めたほうがいいですよ。」って言うから、「こいつぁーいいぜー」とT君と共にイソイソとイーストビレッジに行ったのさ。

急な地下への階段を下りて赤い扉を開けると、アーティスティックな部屋。かなり散らかってるけど、一目で気に入った。白い壁に赤いチャブ台と赤い棚っていうセンスが良い。

前のルームメートが白い壁にペイントしたダーツの的みたいなパステルカラーのデザインもイカしてたのさ。これがニューヨークでしょ〜やっぱり〜「決めた!」と一言。

そのルームメートが、現在も友人を続けているJちゃんだ。今になってJちゃんは「あの時、女の人なのに地下の、しかもStudioを『決めた。』って、あんなに、あっさり答えるとは思わなかった。」と語っている。

ちなみに部屋を決める際、CDはチェックした。だって音楽の趣味が合わないことほどの苦痛はない。高音ギターバリバリのロックンロールは絶対いや!白人系ポップスも苦手。

JちゃんのCDはレゲエにダブ、ジャズにニューウェーブそして日本人アーティストはチボマットにピチカートファイブ。

まぁーなんてセンスが良いの〜と勝手に影響されてしまった。

Jちゃんも親切な人で、初対面なのに荷物をハーレムから運んでくれたりして、その日は、引越し祝いに早速ビールで乾杯した。二人で飲みまくるアルチュウ生活のスタートだったのだー。

私も当時は無茶をやったものだ。Jちゃんには何時も助けられたなぁ〜。と想い出ばなしを語り始めると終わらないので、そろそろこの辺で。

現在Jちゃんは、私の紹介した友人(地球人・女20代)とルームメート。とても可愛い子なので、私はJちゃんに『恩返しをした』と、ショウジの向こうで機を織る鶴の気分になってます。

 

※半地下で反対側の窓には防犯のためか鉄格子がしてあったりしたため、消防法違反だったらしく、今は誰も住んでません。。。
ってか、もうこの辺りの家賃も高くて、お金持ちしか住めません。

※Jちゃんは私の紹介したルームメートと結婚し子供もたちも日本へ戻って立派に育ちました。

当時は、今の時代のようにネットがないから、部屋探しも日系レストランや日系スーパーの壁の張り紙でした。電話も携帯がなかったからガサガサと通信音の悪い、ボロっちいNYの公衆電話でかけてたなぁ〜。