☆ハーレム日記リバイバル☆ 第79-2号 チーター | NYで生きる!ベイリー弘恵の爆笑コラム

☆ハーレム日記リバイバル☆ 第79-2号 チーター

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                                         第七十九号 12/23/2000
                                             Harlem日記
      
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*****チーター*****

 

チーターというメジャーなクラブへ「DJを知ってるから。」という友人Aに連れ立って行った。チーターの名のもとにチート(不正行為)されてしまったというお話。

音楽は日曜夜にテクノ系というかハウス系というか?まぁーお洒落な今どきの格好をした日本人の姉さんもいたりなんかして、「カジュアルでOKよ。」

というAのアドバイスにハーレムのOLD NAVY(GAP系列の洋服屋)で買った黒のブルゾンなんかで行ったら、ダサダサの私は誰からも相手にされない寂しい状態。

「クラブで飲むと高いから。」と、クラブに行く前からテキーラをコークで割って3杯ほど飲んだ上、クラブの年齢層も若く浮いてしまったし・・・。

「酒でも飲むか!」とグビグビとマティーニなんかを飲む。

クラブにはスピーカーがボンボン揺れるのを感じるくらいのサウンド、コンピューターで作られたドラム音がタカタカと軽快なリズムを刻むのに、

私の頭の中には♪俺は死んじまっただぁ〜俺は死んじまっただぁ〜♪天国よいとこ一度は、おいで酒は美味いし姉ちゃんは綺麗し♪はぁ〜はぁ〜はっはっ〜♪の音楽がリピートを始めた。

「やばし〜。」と気付いていたが、♪踊る阿呆に観る阿呆♪同じアホなら踊らにゃ損損♪の音楽が私の足を踊る人の中へ誘う。

(まったく〜どんな時代に生まれてきたんだろう?私って、音楽のセンス無さすぎかも。)

とにかく踊り狂っていた。もう、ヒップホップのインストラクター顔負けの腰フリフリで周囲にいたブラックの若僧を蹴散らして踊る。

酔っ払って踊り狂うアジア系ババアには、誰も怖がって寄ってこない。「私が王様だ。」すっかり王様気分。

「ヒロエーそろそろ帰ろうか?」酔っていて、どれくらいの時間が過ぎたのか知らないがAが傍に来た。

コートチェックを済ませる。

「上はゲイのクラブになってんだけど、帰る前に、ちょっと覗いてみようか?」とA。

「OK。」と私はレロレロのまま千鳥足で階段を上がる。

「男前が揃ってるやん〜。」とダンスフロアに、なだれ込む。再びダンスを始める私。

「あれ?ジャケットは。」バッグとジャケットを放り出して踊る私の荷物を探すA。

「きゃーっ!知らない人が席に持ってくれてる。」それは男女4人のアメリカンのグループ。私は薄っすらとしか記憶に無いが、親切に、

「私たちが荷物見ててあげる。」と荷物を預かってくれていた。

そして財布は盗まれた。

「ヒロエー帰れるの大丈夫?」Aが問う。

「大丈ぶ〜。」まだまだレロレロの私。

「ヒロエの大丈夫が一番危ないなぁー。」とAが私の所持金を確認する。

「どこにいったんだろう。財布が無い!。」私は繰り返す。

Aは10ドルを握らせて私をタクシーに乗せた。

「足りない分は家で払うから大丈夫。」と私。

次の日に、財布が盗まれていることを再確認。

「いやぁーこういう時のために現金とカードは別にしてるから良かった。現金は5ドルも残ってなかったはず。

『貧乏な女だ。』って今ごろ盗んだ人たちはケッとかって鼻で笑ってるに違いない。」と私はAに電話した。

以前、ラテン系のクラブでも財布を無くしたことがあってカードから免許証まで入っていたからカードを止めたり、免許証を再発行したりと面倒な思いをした。

今回は別にしてたから免れた。

今日の教訓:
現金とカードは別にしておこう!
親切そうな顔をしていても他人に荷物は預けてはならない。(当然でした)

写真はイメージです。


<閉店>Cheetah
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New York, NY 10010
Phone:(212) 206-7770