国立新美術館で行われている『新海誠展「ほしのこえ」から「君の名は。」まで』に行ってきました。

http://www.nact.jp/exhibition_special/2017/shinkaimakoto/

2時間位で見て回れるだろう、と思っていたのですが、神木隆之介さんの音声ガイドを聞きながら結構丁寧に見ていたら、3時間みっちりかかりました。それも、終わりの方は閉館時間に追われてあわてて見てのことですから、じっくり見たら3時間半は軽く回っていたと思います。

 

新海誠監督デビュー15周年ということで、メジャーデビュー作の「ほしのこえ」から、昨年公開の最新作「君の名は。」までの6作品の絵コンテ、イメージボード、色彩設定、キャラクターデザイン等々と、映画本編からのクリップなどが広い会場いっぱいに展示されています。

 

「ほしのこえ」 2002年公開 25分

「雲の向こう、約束の場所」 2004年公開 91分

「秒速5センチメートル」 2007年公開 63分

「星を追う子ども」 2011年公開 116分

「言の葉の庭」 2013年公開 46分

「君の名は。」 2016年公開 107分

 

私が新海誠さんの名前を知ったのは、2作目の「雲の向こう、約束の場所」について、友人がmixiでつぶやいていたのを見てです。ネットで検索して動画を見たような記憶がありますが、詳細まではよく覚えていませんでした。次に耳にしたのは「言の葉の庭」の公開時。気にはなっていたけれど映画館に見に行くことはなくて、後日テレビで(多分NHK-BS)放映された時に録画して見ました。風景描写の美しさに引き込まれて、何度か繰り返して見ました。「君の名は。」の公開時は、これは見に行かなくちゃ、と劇場に行きました。若い子が多い中でちょっと気が引けながらも、すぐに新海ワールドに引き込まれました。

 

「秒速5センチメートル」は、昨年10月に東京国立博物館の中庭で「博物館でシネマ」という野外上映会があった時に見ました。といっても、会場に入る長蛇の列にめげて、外から柵越しに見ていたので、音があまり良く聞こえなかったのですが・・・

 

 

柵越しでも、風景描写の美しさは鮮やかに見えました。

 

 

今回の展示を見て驚いたのは、すべて一人で作ったというデビュー作の「ほしのこえ」で、すでにその風景描写の美しさが際立っていたこと。「言の葉の庭」でも「君の名は。」でも、空や街の風景の美しさに惹かれましたが、会場で見た「ほしのこえ」のクリップにもそれを感じました。その分、人物の固さが目立ちましたが・・・。主人公の二人が交わす携帯メールを見て、そうだよなぁ、昔の携帯メールってこんなだったよなぁ、と懐かしくなりました。

 

一作ごとに参加スタッフの数も増え、絵コンテなども進化していく様子が分かります。そして、キャラクターデザインをする人によって随分タッチが変わるんだというのを実感しました。

 

「ほしのこえ」、「雲の向こう、約束の場所」、「秒速5センチメートル」という流れは割りと自然に追えたのだけど、「日本の伝統的なアニメ制作の方法で完成させることを目指した」という4作目の「星を追う子ども」は、なんだかいきなりジブリの世界に入りこんだような印象を受けました。特に、イメージボードの雰囲気とか、キャラクターの雰囲気とか、以前に見たジブリ展のことを思い出しました。今回見た6作品の中では、やっぱりこれだけが少し異質な感じがしました。この作品は私は今までまったく見ていないので、機会があればDVDを借りるとかして見てみたいと思います。

 

「言の葉の庭」は全体の7割だか8割だかが雨のシーンで、その様々な雨の描写を幾つものスクリーンで映し出している展示の仕方がきれいで面白かったです。こうやって切り取ってみると、本当によくできているなぁ、と感心します。「君の名は。」に比べると小さな作品だけど、私はこれが一番好きだなぁ。

 

「君の名は。」のコーナーは、実はもう閉館時間が迫ってゆっくり見ている時間がなくて、ささっと通り過ぎてしまいました・・・。巫女さんの舞っているところと本編映画の部分のところとか、もっとゆっくり見られたらと思いました。一通り見るのにこんなに時間がかかるとは思っていなかったので・・・

 

映像のクリップが結構あるので、それを見ているとそれだけでもかなり時間がかかります。それも、今回3時間みっちりかかってしまった理由の一つだと思います。これから見に行く人は、時間に余裕を持って見に行くことをお薦めします。