僕たちが見た世界は

きっとまだ誰にも知られてなくて

二人で創っていくはずだったのに

いつしか独りになっていた

僕たちが見た自由は

きっとまだ自由になりきれてなくて

二人で解いていくはずだったのに

いつしか君を置き去りにした

どうしてこんなに不自由で

どうしてこんなにつらいのに

僕たちはここにいるんだろう

僕たちはずっと

ここにいなきゃいけないんだろう
目が腫れてしまった

きっと泣きすぎたせいだ

君の言葉を思い出して

僕の言葉を思い出して

きっと、

泣きすぎたせいだ


酷いことを言われた

そう思った

酷いことを言ったとは

思わなかった

僕だけが被害者で

僕だけがかわいそうだと

思い込んでた

君のことなんて考えてなかった

傷ついていたなんて気付いてなかった



僕はきっと

君を傷つけすぎたんだ

だからきっと

僕も傷ついてたんだ

君を傷つけた分だけ

僕は苦しかったんだ

君が苦しい分だけ

僕は君を傷つけたんだ



別れて気付く

悪かったのは

僕だったんだね



愛してくれて

ありがとう



僕はずっと

君が好きだったよ
今さら

愛してますなんて

言えるほど僕は

正直じゃない


いい子のフリをして

君の気をひいてきたから

いい子のフリをしなくなった僕は

全く魅力がなくなってしまったよ


今さら

もう一度やり直したいなんて

言えるほど僕は

正直じゃない

いや

ただ、悔しいんだ

僕から謝ってしまうのが

僕から言ってしまうのが

だから

ひきとめられないんだ


もう少し

素直で正直で

心からいい子になりたかったよ

偽物じゃなくて

本物に

なりかったよ

漫画の主人公みたいに

なりたかったんだよ


君がいつも笑っていられるような

そんな存在に

なりたかっただけなんだよ

怒らせたかったわけじゃないんだよ

笑って、ほしかったんだよ


なにもできなくてごめんねなんて

僕には言えないみたいだ

結局僕は弱虫で

主人公じゃなくて

自分が辛いからと

君の手を離した


さようならを告げた


もう戻らない時は

今も回り続ける

正直になれない僕の

素直になれない想い
君が最後にくれた贈り物を

僕は大事に持ってるよ

もらった時は

これが最後になるなんて

全然思ってなかったよ

僕にとって一番大切だった

君との時間、君との距離

それは君にとって

どんなものだったんだろうって

わからなくなって

それからはずっと疑うようになった

君の言葉、今まで普通だった言葉も

傷つくようになった

傷つけるようになった

これでお終いだって言葉を言った時

君との思い出が浮かんだよ

大切だった時間も

大切だった想いも

いつからか僕は

大切に出来なくなってた



君からもらった贈り物

僕は今日も持ってるよ

たくさんの思い出と

たくさんの言葉と

たくさんの愛と

僕が好きそうだと買ってきてくれた



シュワシュワのラムネ

あの頃に戻りたい




何度囁けば


この涙は止まるんだろう

君のヒステリックに


耳が痛くなる


高い高い叫び声が


まだ耳から消えなくて


「全部あなたのせいなのよ!」


「どうして私ばっかりなの!」


「いっつも我慢してるのに!」


「いなくなればいいのに」


「どうして生まれてきたの」


「どうして・・!」


君のヒステリックに


僕は声を失う


ごめんね、ごめんね、ごめんね


何度も言った言葉は


余計に君の声を高くする


それがわかっているのに


僕はこの言葉以外知らない


「ごめんなさい。」


「許して」


「もうしません」


「ゴメンナサイ」


君のヒステリックに


あふれだしてしまいそうな


涙を何度も上を向いて止める


泣いたら


余計に酷くなる


僕はそれを知っているから




君のヒステリックを


終わらせてあげたかったから


僕は居なくなろうと思う


君の前から


誰かの前から


人の前から


他人の前から


僕の前から




「あなたなんて、産まなきゃよかった」



なんて


言わせたくて生まれたんじゃない。

僕はまだ子供だから


君の苦労に気付かないフリをする


僕はまだ子供だから


君の笑顔が偽物だって知らないフリをする


僕はまだ子供だから


僕の為に泣く君なんて見てないフリをする


僕はまだ


子供だから


君が他の男に笑いかけるのに


イライラして怒鳴ってしまう


僕は


まだ


子供だから


いつまで経っても、どれだけ経っても


僕は多分子供だから


ありがとうさえも、素直に言えない。

君は昔から


キラキラと光るものと


魔方陣が大好きだった


僕は昔から


真っ暗な場所と


静かな時が好きだった


僕にとって君は太陽で


君にとって僕はガラクタで


お互いがお互いを拒んでいた


ある日


君が僕の所にやってきた


「私、魔法が使えるの」


嬉しそうな君の笑顔が


僕には悪魔のほほ笑みのように見えて


早く終わらせたくて君に言った


「じゃあ、見せてよ」


行くよ!とニコニコ笑いながら


君は訳のわからない呪文を唱える


10分経っても、20分経っても


何も起こらない


僕はため息混じりに君に言った


「今日は、調子が悪いんじゃないの」


君はジーと僕の方を見て


「そうかも!」と、また笑って


また今度見せてあげる、と去って行った


それから


次の日も


その次の日も


毎日僕の部屋で挑戦するようになった


今日もダメ、昨日もダメ


それでも毎日やってくる君


嫌いだった君の笑顔は絶えず僕に降り注ぎ


キラキラとしたアクセサリーがゆらゆら揺れる


いつからだろう


不快に思わなくなったのは


きっかけは君がくれたから


教えてあげた僕の言葉


「見えたよ、魔方陣。」


いつの間にか僕は笑ってて


「魔法は成功した?」と君が聞く


僕は少し考えて


「さあ。」と答えたら


初めてだった、と君が語りだす


「馬鹿にしなかったのが珍しかった


今日は調子悪いんじゃないのと言う言葉が嬉しかった


私に何度も、チャンスをくれたの」



君のキラキラとした恋の魔方陣が僕には見えて


僕の真っ暗な世界は光り輝いた


君は魔法が使えるようになったよ


僕だけに効く魔法


僕が笑顔になれる魔法。

携帯電話が鳴り響く


着信音でわかる


君からの着信


でなかったのは


浮気してるからじゃない


でなかったのは


仕事中だからじゃない


ただ


言われることがわかっていたから


「今、何してるの?」


その言葉が


僕は嫌いだ。

切れた手から指先へ流れ落ちる


君の涙と僕の血液


やっと奪い取ったカッターには


君の想いが詰まりすぎてて


今にも折れそうで


今にも割れそうで


わかってあげられなかったと


必死の謝罪の前に


119


119


君の心と


僕の手に


君は重いね


でもそんな君を好きになった


きちんと背負うはずだったけど


たまに無性に嫌いになる


君の性格


動かなくなった僕の手を見て


何針も縫った傷跡を見て


君は笑う


「ここに、私が居る」




今日も、君は笑う。