青い空の下で(10) ~ 哀しみと怒り | 前世の記憶を辿る Past life memories

前世の記憶を辿る Past life memories

元ブログ『前世の記憶』の続き。
前世の記憶では前世以外のカテゴリーも様々書きましたが、本ブログは、
前世関係に特化させたいと思っています。

畑や、食料品店への盗みを繰り返しながら、食を繋いで

いた二人--寝床は、冷たい石の床・・

 

それでも、お兄ちゃんがいつも側に居ることで、辛いと

感じることなく、安心して眠ることもできた。

 

--が、盗んでも盗んでも、満足な量は得られず、空腹は

想像をはるかに越え、二人の力を奪っていく・・

 

 

その日シモーネは、空腹から何もできず、ぐったりとしていた。

 

そんな彼女のためにも、自分が何とかしなければ、と

力の入らない重い脚を持ち上げた少年は、出かける寸前、

もう一度シモーネの方を振り返った。

 

その瞬間--何かいつもと違う・・

彼女は、根拠のない不安を覚えた。

 

--この時彼の瞳には、哀しみや憤りなど、様々な思いが

透けて見え、それは、彼女が生涯忘れることのできない

記憶として残ることになる・・

 

 

どのくらいの時間が経ったのか--誰かが、自分に呼び

かけている声が聞こえた。

お兄ちゃんが返って来たと思い目を開けると、そこには

見知らぬ大人が自分を覗き込んでいた。

 

自分達を捕まえに来たのだと思い、逃げようとするが、目に

飛び込んできたのは、死んだように横たわるお兄ちゃんの姿--

目をそむけたくなるほど惨い傷を全身に負い、

殆ど息をしていないように見えるーー

 

彼の傍らには大人達が居て--そのうちのひとりが、

もう助からない

と呟いた・・・


 

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