いきなり視えてきたのは、若い女性の姿--
20歳ぐらいだろうか・・
ウエーブが美しい栗色のロングヘア―
白皙の、西洋の人であろうと思われるその女性は
容姿も美しく、まるで女優のような雰囲気を醸していた。
背後の机に体重をあずけ、煙草をくゆらしている。
微笑み、リラックスしたその様子は、彼女の関心を自分に
引こうとやっきになっている取り巻き達への優越意識の
表れだった。
男性達の水面下での戦いを見るのは、彼女に喜びをもたらした。
--が、そんな彼女が身に付けていた洋服は、驚くべきものだった・・!
視えた瞬間、いったいどんな過去を持った女性なのだろうと、
ワクワクが吹き飛んでしまったほど--
しかし、この時点では、そのビジョンが視えただけで、前後関係が
まったく解っていなかったため、彼女がもし感じた通り
『女優』だった場合、演じるための仮の衣装ということになるし、
そうでなかった場合は・・
少なくとも、この美女が、いったいどういうわけで『その服装』
を身に付けることになったのか--それを解くため、いつも
のごとく、幼少期頃まで遡ろうと試みた。
--ところが・・・不思議なことに、今回は、幼少期を通り越え?
何故か、彼女がまだ母親の胎内に宿るところまで遡って
しまったのだ・・
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