映画館まで足を運んだにも拘らず、失望に終始する作品が多い中、
は期待を裏切らない、大満足の内容でした!!!
恋愛ドラマのはずが、アクション映画か?と思わせるストーリー展開
はともかくとして--さすが、昨年の連続ドラマに続いて演出を務めた
瑠東東一郎監督、同じく脚本の徳尾浩司さんが携わった
映画ということで、連続ドラマのイメージを踏襲、掛け合い?のテンポも
そのままの違和感無し。
平日の午後という時間帯にも拘わらず駆けつけたお客さんたちも、
ほとんどがドラマ版を観てその内容を熟知している人達ばかりのようで、
反応良く爆笑?!しておられました。
今回、ドラマ版のキャストに加え、沢村一樹、志尊淳が新しく
加わるということで、どんな過激?な展開になるんだろうと思っていた
けれど、意外とフツーでした。
志尊淳に至っては、新キャストでありながら、おっさんずラブの世界観を
壊すことなく、変えることなく--春田(田中圭)を精神的に支える
キャラクターとして本当に自然な演技で、好感が持てました。
沢村一樹も、ヒールかと思わせておいて、実は善い人だった、
という結末で、劇場版もドラマ版と同じ
『全員が善人』
という設定を崩していない。
ヘンに何か変わった事、新しい事をして世間の耳目を引こうとする
思惑など微塵も感じられない、堂々と正攻法で勝負したスタッフ、
キャストには拍手を送りたい!!!
いや・・こんなコメディ?!ドラマで、泣くとは思いもよりません
でしたが・・
春田が牧(林遣都)と共に死に直面する終盤のシーンで、牧への
想いを打ち明けるシーン--ドラマ版でもそうだったけれど、真摯な
想いを吐露する演技は、常におっさんずラブのスタッフやキャスト達
が共有する考え方(以下赤字、劇場版公式ページから引用)
役というフィルターは通しながらも自分自身を
解放して、嘘なく演じる。
そこに現れる本当が人を笑わせも泣かせもする
というのが、瑠東(監督)と田中(圭)が本作で目指し
ていること。
を特に意識しているそうだが、このシーンは正にそれを体現している
と思わせてくれる場面で、春田と牧の目をうるうるさせた表情を見ると
演技を超越している感が伝わり、それに共鳴する涙だろうと思うのです・・
笑いあり涙あり、というフレーズはずいぶん昔からあるので、陳腐に
思っていたけれど、こんなに笑わせてくれて、こんなに清々しい涙を
流させてくれる映画は、そうそう無いのでは、と思います。

