朝、起きた時はすでに3セット目に入っていて
しかも敗色濃厚の場面。
帰宅後、改めて録画を最初から見た。
今日で、USオープンで闘う彼を観るのは最後
になるだろう--と、対戦相手がナダルだからと
予測はしていたが、それより彼の試合をTVで
『フル』で見ることができることの方が嬉しくて
負けていようがいまいが、最初から最後まで彼の
一挙手一投足を見守った。
解説は修造さんだったが(判り易いのか分かり
にくいのか・・)ルブリョフくんのことをさすがに
そこそこ?(シツレイ)知っていたし、彼には『魅力』
がある、と言っていた部分は、私がいつも感じている
彼のカリスマ性と同じ意味かも、と思えて嬉しかった。
しかし、今日の彼は、今までの彼ではなかった。
全試合通して、今までのプレーができていたのは、
ほんの5ゲームぐらい。
サーブは決まらない、アンフォーストエラーは連発--
強いショットは随所にあったが、プレースメントが
悪かった。
ナダルの戦いを見るために、初めてルブリョフくん
を見た人は、『この程度か』と思ったのではないか--
今までの試合を観ていれば、決してそんなことはない
のに。
けれど、修造さんが言うように、強いショットは確かに
魅力だが、それオンリーではコンスタントには勝てない
ので、覚えなくてはいけない事、変えなくてはならない
事等、課題はたくさん見つかった。
それは、ナダルに負けたからこそ見えてきたもので、
勝ち続けていた今までの4試合には、決して浮かび
上がることのなかった弱点だ--
これについては、2日前のインタビューで、彼自身が
予言していたことで--ナダルとの対戦で、自分が
今後為すべき課題が明白になるだろう、と--実際に
そうなったので、本当に冷静な思考をする人なんだ、
とつくづく思った。
以下にリンクを貼る準々決勝後の記者会見でも、いの一番
にそれを語っている。
Q:負けはしたけど、憧れのナダルとの試合で何を得た?
A:世界ランクNO.1のナダルと準々決勝で闘えたことは、
グレートな経験だった。とてもハッピー!
次もう一度対戦する機会がめぐってきたら、もう少しマシな
プレーができるよう、練習に励むよ。
Q:ナダルが試合後のオン・コートインタビューで、君のことを
将来間違いなく大きな成功を収めるであろうネクスト・ジェネ
レーションのひとりだ、と言ってたけど、大好きなナダルにそう
言われてどんな気分?
A:もちろん、とても光栄なことだと思うけど--それって、彼の
言葉が正しいってことを、将来、僕が証明してみせなくちゃなら
ないってことだよね、自信は無いけど(笑)
ホントに死ぬ気で練習しなくちゃって思うよ。だって僕にはまだ
まだ足りない部分がたくさんあるから。
ナダルとの試合は、僕に多くの事を教えてくれた。彼との力の
差がいかに大きなものだったか、勝つために学ばなければ
いけないことが山ほどあることに気付かされた。強くなるため
の練習をすぐに始めなければならない。
Q:嫌な気分にならなければいいんだけど、明日新聞に
今日の試合が『ナダル先生の授業』だったなんて見出しを
見つけたら--頭に来るかい?
A:とんでもない!本当の事だもの、イチ・ニィ・ニィ
(彼が各セット毎にゲットしたゲーム数)って・・・(笑)
Q:ナダル等トッププレイヤー達と君との間の決定的な差って、
具体的に何だと思う?体力だとか・・
A:体力は違うよ!勿論僕の方がある。脚力だよ。
今日でもたった一つのウィナーをゲットするのに、
僕は渾身の力を込めたショットを4~5本打たなくては
ならないのに対して彼は、僕よりもスローなショットで、
しかもたったの1、2本で仕留めてくる--
これが大きく違う。
Q:今日の試合、ナダルがこれ程までに強いこととを
想定していた?もちろんマヨルカ島(スペイン、ナダル
アカデミーがある)で彼とプレーした経験があるし、何度も
彼を見てきたことも知ってるが、今日のように大きな試合
で再会するとは・・
A:勿論、別に驚かない。僕が思っていた通りの彼の
テニスをしてきたよ。僕が(4回戦までで)唯一良かった
のはサーブ。もし今日の試合で今まで通りのサーブを
打てていたらもう少しマシな試合になっていたと思う、
スコアが 1、2、2 ではなく、3、4、4 ぐらいの--
今日は、全く僕らしいサーブじゃなかった。良かったのは
試合が始まった頃と、第3セット、スコアを3-1とした時
だけ。僕のサーブは強いし、確率も高い。
今日は、サービスにプレッシャーを感じ過ぎた。
Q:ビッグゲームを終えたばかりの君に質問するのも
気が引けるけど、次のデビス・カップ(9月15日~
ブダペスト 準決勝 ロシアVsハンガリー)について
コメントもらえないかい?
A:ああ!大変だよ、敵地に乗り込むんだから超アウェー
での戦いになる。でもベストを尽くすよ。ベストを尽くせば
勝つチャンスはある。楽しみにしてて。
Q:昨年の今ごろ、君はセビリアでチャレンジャー大会
(ATPワールドツアーの下部ツアー)に出場していた。
ところが今年は--それについてどう思う?
A:去年からは大きく前進した。体力作りからショット、
サーブ、リターンの技術に至るまで、チームが僕を変えて
くれたんだ。そして1年、結果も付いてきた--
とても良い気分さ。
